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台湾有事で“最前線”与那国島でミサイル想定“初”訓練 課題は“シェルター”

2022年11月30日 22:51

台湾にほど近い国境の島・沖縄県与那国町で30日、初めて弾道ミサイルを想定した避難訓練が行われました。島内の小学校でも、児童参加の避難訓練が行われました。台湾有事の際には最前線となりうる島で、浮き彫りになっている課題は“シェルター”です。

     ◇

日本で一番西に位置する沖縄県・与那国町は、台湾との距離はわずか110キロの“国境の町”です。30日、国や県と共同で弾道ミサイルの落下を想定した避難訓練が行われました。

警察官
「Jアラート・ミサイル警報です。建物の中に避難してください」

参加した住民は、Jアラートを合図に公民館に避難しました。与那国町でこうした訓練が行われたのは、初めてのことです。

ところが、町議会議員の1人は…

与那国町 嵩西茂則町議
「公民館に避難するんですか?そんなの役に立たないです」

公民館では住民を守れないと指摘しました。

与那国町 嵩西茂則町議
「だからシェルターですよ。シェルターなくして避難場所はない」

     ◇

今、国境の町ではシェルターの設置を求める声があがっています。与那国町をめぐっては、台湾有事が起きれば攻撃を受ける可能性が指摘され、今年8月には中国が軍事演習で発射した弾道ミサイルが近海に落下しています。

ロシアから攻撃を受けているウクライナの場合、地下シェルターが多くの住民を守りました。しかし、与那国町にはシェルターはおろか、地下室もほとんどありません。

住民
「どこに逃げようかって逃げ場がないんですよ。隠れる場所がないんですよ」
「ミサイルで? (避難)するとこないですよ」

30日の訓練に参加した小学校では、児童が避難したのは机の下です。窓から離れ、爆風や破片から身を守る姿勢をとることに重点が置かれていました。

小学1年生
「(Jアラートは)変な音が響いたから、怖かった」

島袋篤校長
「今回やったような事で、本当に子どもたちが守られるのかとか。そういう事を考えると、やはりシェルターとかも必要なのかな」

シェルターを求める声がある一方で…

住民
「現実的な話じゃないですよね。そういうふう(有事)にならないようにしてほしい」

さらには、町には自然の洞窟がたくさんあるので、いざとなったらここに避難するという住民もいます。

住民
「昔使っていたような穴(洞窟)とか」

住民
「ガマ(洞窟)がいっぱいある」

     ◇

洞窟の1つに案内してもらいました。

住民
「こっち撮って」

スタッフ
「あそこに穴が開いていますね」

太平洋戦争中、住民たちが空襲から逃れるため、洞窟に避難しました。蚊が媒介するマラリアに住民たちの多くが感染し、約370人が死亡したと伝えられています。

スタッフ
「またこういうのを使う時代が来ない方がいいですよね、当然」

住民
「そりゃそうだ」

訓練後、避難施設について、与那国町の町長は…

与那国町 糸数健一町長
「できれば、1、2分で駆け込めるようなシェルターというのは当然、必要だと思います。ですけど、当町においてはそんな予算はありません。これを国が県が設置してくれるんだったら、もろ手挙げて大歓迎です」