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【予報士解説】秋田で依然高い「土壌雨量指数」今後は少しの雨でも危険…最新予報【バンキシャ!】

2023年7月17日 3:52
【予報士解説】秋田で依然高い「土壌雨量指数」今後は少しの雨でも危険…最新予報【バンキシャ!】

秋田県を襲う記録的な大雨。わずか半日で平年の7月1か月分の雨量を超えたところもあった。今後の見通しも含めて気象予報士で防災士の木原実さんが詳しく解説します。(バンキシャ!)

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秋田県内は記録的な大雨になっていますけれども、例えば秋田県内では48時間雨量というのを見てみますと、300ミリ超、400ミリ超という所が出てきているんですね。これは場所によっては2017年の雄物川が氾濫した大規模水害に匹敵するような雨量になっているということなんです。

17日午後6時現在、秋田市内では雨は一旦おさまっているようです。しかし、実は危険な状態にあって、「土壌雨量指数」これは今まで降った雨が土の中にどのくらい残っているかを示す指数ですが、秋田県内ではまだこの数値が非常に高くなっています。いま予想されている最新の予想雨量が、17日夕方までに東北で60ミリ。今では60ミリというと、それほど多い雨ではないと感じてしまいそうですが、実は「土壌雨量指数」が多いときというのは、少しの雨でも土砂災害が発生したり、雨がやんでいるときにも川の水が増水したりという危険な状態につながりやすいんですね。ですから、引き続き厳重な警戒が必要なんです。

──今後、いつごろ注意すべきか。

雨の降り方を見てみますと、17日夜なんですが、一旦小康状態の東北地方には、また日本海側から雨雲が流れ込む道ができてきています。実はこれ、梅雨前線の復活を示唆していて、18日から19日にかけて再び秋田県内や東北地方では、雨の降り方が強まります。そして、時間の経過と共に前線の位置が次第に南へ下がっていきます。そのため19日にかけては、北陸や中国地方、九州地方では再び雨が降り、雨量の増える所が出てきそうなんです。

週間予報を見てみますと、17日はまだ晴れの所が多いのですが、秋田では18日から20日にかけて4日連続の傘マーク。新潟も火、水、木と雨の予想となっています。

20日は広い範囲で雨。梅雨前線が再び活発化して南下。で、この前線の活動が活発化しますと、18日~19日にかけては再び東北地方の日本海側を中心に警報級の大雨になる可能性が出てきている、気象庁がそういう情報も発表しています。

──事前の準備どうする?

「マイ・タイムライン」という考え方を紹介したいと思います。マイ・タイムラインとは、災害に備えて自分のとる行動を時系列で整理して事前に立てた計画のことを言います。「次の災害を安全に避難する」これをゴールとして、時間を逆算して、自分のとる行動を時系列で整理して事前に計画していく。例えば3日ぐらい前にそろそろ災害が来ると分かったら、避難所の確認、それから持ち出しグッズの確認。持病のある方などはご自分のお薬を多めに手配しておく。これは結構時間がかかります。そして1日前くらいになって来たら、家族に高齢者の方とか避難に時間のかかる方がいたら、早めに避難を開始するというように、前倒し前倒しで、安全に避難することをゴールにして計画をしていく。これがマイ・タイムライン。ご家庭によって事情は違うから、自分たちの家にとってカスタマイズされたマイ・タイムラインを作っておくってのがポイントです。

(*7月16日放送『真相報道バンキシャ!』より )