東海道新幹線「車両の異常」で一時運転見合わせに 前日には京都駅で大混雑…鉄道の混乱相次ぐ
16日午後、走行中の「のぞみ22号」で車両の異常を知らせる表示のため、一部区間で一時運転を見合わせました。その後、全線で運転を再開しましたが、多くの人たちに影響が出ました。前日の15日夜には、JR京都駅でも混乱が見られました。
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16日午後6時すぎ、東京駅の構内では多くの人がスマートフォンを見ながら立ち尽くしていました。人々が見上げる先の電光掲示板には、「遅れ2時間以上」の文字が並んでいました。東海道新幹線が運転見合わせになっていたのです。中には、駅構内の階段に座り込む人の姿も…。
岐阜から受験で東京に来ていた高校3年生の2人組は「2時間…今すぐ帰りたい」「きつい。帰りたい」と困った様子でした。
JR東海によると、16日午後3時すぎ、東京駅に向かっていた東海道新幹線「のぞみ22号」が小田原駅から新横浜駅の間で一時運転見合わせになりました。原因は「車両の異常を知らせる表示が出たため」だといいます。
「のぞみ22号」の乗客
「緊急停止のランプがついたとかで、この列車では危険だということで『小田原に引き返します』と」
「車両点検を全部済ませてから、20キロくらいの速度でゆっくりバックするような感じ。初めて見ました」
そして午後5時半ごろ、「のぞみ22号」は後戻りして小田原駅の下り線ホームに入ると、乗客が次々と駅に降りてきました。東海道新幹線の上り線は午後5時半すぎに、下り線は午後6時15分すぎに運転を再開しました。
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前日の15日、JR京都駅が同じく大混雑となっていました。京都線など一部区間で一時運転見合わせとなったのです。
原因は、職員が雪をとかす装置に火をつけ稼働させる作業をしたことでした。降雪が予想されたための対応だといいます。帰宅ラッシュの時間帯にダイヤが大幅に乱れ、約11万人に影響が出ました。一夜明けた16日、京都駅前で話を聞きました。
利用客
「雪の影響とかで、仕方がなかったのかなという気はしますが」
「きのうの時点では、積雪量もそんなに多いとは聞いてなかったので、本当に果たしてやる必要性があったのか、疑わしいなと」
大雪となった先月25日には、「社内の基準に達していない」として事前に装置を稼働させず、結果として列車が長時間立ち往生することになりました。
JR西日本は今回の対応について、「きのうは雪の予想が急激に変化したため、装置を稼働させた。前回、ご迷惑をおかけしたので、早めに対応した」としています。
(2月16日放送『news zero』より)