新年恒例「歌会始の儀」 初出席の愛子さま、歌に込めた“友への思い”
22日、皇居では新年恒例の「歌会始の儀」が行われました。今年は初めて愛子さまが出席されました。
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天皇皇后両陛下や愛子さまが出席されたのは、新年恒例の「歌会始の儀」。今年のお題は「夢」です。両陛下や皇族方、一般公募から選ばれた入選者10人などが出席し、歌が披露される、歌会始。
陛下が詠まれた歌は、「旅先に出会ひし子らは語りたる目見(まみ)輝かせ未来の夢を」です。
例年、公務や被災地のお見舞いで地方を訪問されている両陛下。“国民の中に入る”という思いから、訪れる先では人々とのふれあいを大切にされています。歌には、子どもたちが自分の将来の夢について、生き生きと話す様子を、うれしく思ったお気持ちを込められました。
皇后さまは、「三十年(みそとせ)へて君と訪(と)ひたる英国の学び舎(や)に思ふかの日々の夢」という歌を詠まれました。
去年6月、陛下と訪ねられたイギリスのオックスフォード大学。かつて留学されていた思い出の地を、お二人で再び訪れることができた喜びと、若き日の志を、再び思い起こしたお気持ちを表現されています。
そして両陛下の長女、愛子さま。これまで学業優先でしたが、大学を卒業し社会人となられたため、今回、初めての出席となりました。愛子さまが詠まれたのは、大学卒業を機に感じられた将来の夢についての歌です。
「我が友とふたたび会はむその日まで追ひかけてゆくそれぞれの夢」。
これまでご友人と一緒に過ごしてきた学生生活から一転し、新たな道を進んで行かれる節目をしみじみと感じ、詠まれました。
「福祉関係の仕事に就きたい」という“夢”をかなえ、去年4月、日本赤十字社に入社された愛子さま。友人たちとの再会を楽しみにしつつ、その日まで、それぞれの夢に向かって励んでいこうという社会人1年目の初々しい思いを表現されました。
今年の愛子さまのご公務について、宮内庁担当記者は…
日本テレビ社会部 宮内庁キャップ・加納美也子記者
「今年は初の海外訪問など、さらにご公務の幅を広げられるのではないかと期待されています」
社会人2年目、公務を通じてどのような表情を見せられるのでしょうか。