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【解説】爆発や破裂に注意! 携帯扇風機やペットボトル飲料での思わぬ事故 汗を拭く際の“NG行為”とは

2023年7月6日 21:00
【解説】爆発や破裂に注意! 携帯扇風機やペットボトル飲料での思わぬ事故 汗を拭く際の“NG行為”とは

6日も朝から暑い状況でした。ビルの陰を這(は)うように進んでいる人が多かったですが、暑さには思わぬ危険が伴うということをお伝えします。

6日は高知、山口、三重で36℃以上の体温並みの暑さを観測しました。

【最高気温】
□ 高知・江川崎 36.7℃
□ 山口・広瀬 36.3℃
□ 三重・粥見 36.0℃

また、30℃以上の真夏日を観測したのは、東京都心など914地点中538地点で(午後4時10分時点)、今年最多となりました(東京都心の最高気温は33.4℃)。この暑さは7日も続くということです。

みなさんが暑さ対策、特に汗対策でよく使うものには、実は意外なNGな行為があります。

そこで6日の知りたいポイントは――

◇暑さで“爆発”や“破裂”に注意
◇汗をかいても〇〇は“NG”

以上の2点について詳しくお伝えします。

■発火も…携帯用の扇風機は強い衝撃に注意

携帯用の扇風機を使っていますか。街でもかなり見かけますが、取り扱いに気をつけないと思わぬ事故につながるので注意が必要です。

NITE(=製品評価技術基盤機構)は、落としてしまうなどして強い衝撃を与えたものは、使わないよう呼びかけています。というのも、中に入っているリチウムイオンバッテリーが破損していた場合、「破裂」や「発火」につながる恐れがあるからです。

暑いので顔の近くで使ったり、子どもが使っていて落としてしまうケースもあると思います。もし、強い衝撃を与えてしまった場合は使用を中止して、製造元などの修理窓口に相談してください。

■膨らんでキャップがはじける…危険な「放置」や「飲み残し」

また、暑くなるとペットボトル飲料を飲む機会も増えると思います。夏に特に気をつけてほしいのが「車内に放置」と「飲み残し」です。

「暑い場所に放置しておくと、破裂したりキャップが飛んだりしてけがをする危険がある」と東京都生活文化スポーツ局が注意を呼びかけています。

20歳以上の男女1000人に行ったアンケートによると、実に12.7%が「ペットボトルが膨らんだ、破裂した」などの危険な経験をしたことがあるということがわかりました。

放置したままだと「容器が膨らんだ状態でふたを開けたら、ふたが勢いよく飛んで来てまぶたに当たり、腫れてしまった」という事例も実際にあったようです。

東京都が去年公開した実験では、夏の車内を想定した60℃の環境で、ふたを開けていない新品のお茶や水、炭酸飲料など10種類と飲み残しの1種類、あわせて11本のペットボトルを24時間放置しました。このうち5本で変形や亀裂が見られました。中には底が膨らんで亀裂が入り、倒れて中身がこぼれ出てしまったものもありました。

新品で変形したものは、炭酸飲料3種類とミネラルウオーターで、特に変形が大きかったのが炭酸飲料です。猛烈な暑さの車内で炭酸ガスの圧力が上がるとペットボトルが変形し、破裂につながるそうです。

そして「飲み残し」のペットボトルにも変形が見られました。これは炭酸ではありませんでしたが、なぜ変形したのか、これは別の実験で明らかになりました。

夏の部屋の温度を想定した30℃の環境に、飲み残した状態の10種類のペットボトルを2週間放置した結果、破裂はしなかったものの3本が膨張しました。中身は乳性飲料が2種類とスポーツドリンクでした。

東京都によると、これには「糖分」が関係しているということです。ペットボトルに口をつけて飲むと、中に細菌や微生物が入ります。そうすると、飲み物が発酵する際にできる二酸化炭素でペットボトルが膨らんでしまうそうです。いずれも、中身が膨らんでキャップが押され、はじけることにつながるというワケです。これからの時期、特に注意が必要です。

■ごしごしはNG? 肌を傷つけない汗対策とは

ここまでは暑さ対策の注意点でしたが、続いて汗対策の注意点もお伝えします。

汗を拭く時にごしごしするのはNGです。肌を傷つけてしまいます。

吉祥寺まなみ皮フ科の葉山愛弥院長によると、冷たいぬれタオルで優しくおさえるように汗をぬぐうと体温も下げ、肌も傷つかず良いそうです。

また、汗をおさえるために制汗スプレーを使う人もいると思いますが、「全身に使用」など使いすぎは危険だということです。というのも、制汗スプレーは汗腺をふさいでしまうため、熱がこもってしまいます。本来、熱くなった体を冷やすために、汗はかかないといけないものです。それなのに全身に制汗スプレーを使って、汗をおさえすぎると、熱中症になる危険性があるということです。

なので、使う時は脇だけとか、足だけとか、気になるところだけ使うのが大事なポイントだといいます。

汗対策のスプレーは肌に合わない人もいるということで、赤みやかゆみなどを感じた場合には、すぐに皮膚科医に相談をしてほしいということです。暑さによる異変に気をつけて、ようやく戻ってきた“自由な夏”を楽しみましょう。

(2023年7月6日午後4時半ごろ放送 news every.「知りたいッ!」より)

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