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愛媛・高知で震度6弱…南海トラフ“特段の変化は観測されず” 地震調査委員会

2024年4月18日 22:16

17日深夜、愛媛県と高知県で最大震度6弱を観測した地震で、政府の地震調査委員会は南海トラフ巨大地震をひきおこすとされるフィリピン海プレートと陸のプレートの固着状態に変化はなく、大規模な地震の発生の可能性が高まったと考えられる特段の変化は観測されていないと評価しました。

今月17日午後11時14分ごろ、豊後水道を震源とするマグニチュード6.6の地震が発生し、愛媛県と高知県で最大震度6弱の激しい揺れを観測しました。

気象庁によりますと、豊後水道とその周辺では、18日午後3時までに、震度1以上の地震が震度6弱も含めて、29回発生しているということです。

この地震をうけて、政府の地震調査委員会は18日、臨時の会合をひらき、研究機関などの観測データをもとに南海トラフ巨大地震との関連性を議論しました。

今回の地震の震源付近で深部低周波地震が発生しているものの、普段からおきている現象であり、地震後も変化は観測されていないということです。

こうしたことなどから、今回の地震は南海トラフ巨大地震の想定震源域の中で発生したものですが、南海トラフ沿いで大規模な地震の発生の可能性が「平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていない」と評価しました。

東京大学の名誉教授で、地震調査委員会の平田直委員長は南海トラフ巨大地震をひきおこすとされるフィリピン海プレートと陸のプレートの固着状態に変化はないものの、「南海トラフ沿いで大規模な地震がおきる可能性が非常に高いことに変わりはない」と説明しました。

また、仮に南海トラフ巨大地震が発生した場合、強い揺れと、高い津波が早く到達するということを改めて認識し、避難場所の確認など備えを続けてほしいと注意を呼びかけています。