紙袋に入れ…約3700万円を逮捕の元理事長へ手渡し 東京女子医大の新校舎建設めぐる背任事件
東京女子医科大学の新校舎建設を巡り、大学に1億円以上を不正に支払わせたとして元理事長の女が逮捕された事件で、現金の一部が、手渡しで女のもとに渡っていたことが分かりました。
警視庁によりますと、東京女子医大の元理事長・岩本絹子容疑者は2018年から2020年にかけて、新校舎建設をめぐり実態のない建築アドバイザー報酬として、大学側から建築士の男性におよそ1億2000万円を支払わせ、損害を与えた疑いがもたれています。
その後の捜査関係者への取材で、岩本容疑者が側近だった大学職員を通じて、建築士から現金およそ3700万円を受け取っていたことが分かりました。
現金は二重にした紙袋の中に入れられ、岩本容疑者の自宅の最寄り駅で建築士の男性から大学職員に手渡され、その後、岩本容疑者のもとへと渡っていたとみられます。
警視庁は、銀行口座などを介さずに現金を手渡しにすることで不正の発覚を免れる意図があったとみて調べています。