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柏崎刈羽原発6・7号機のテロ対策施設設置計画に「合格」 原子力規制委

2022年8月17日 13:29
柏崎刈羽原発6・7号機のテロ対策施設設置計画に「合格」 原子力規制委
原子力規制委員会(東京・六本木) 8月17日午前

原子力規制委員会は東京電力柏崎刈羽原発6号機と7号機のテロ対策施設の設置計画について、新規制基準に適合しているとして「合格」を出しました。

柏崎刈羽原発ではずさんなセキュリティー上の問題が発覚し、規制委員会による追加の検査が続いていますが、テロ対策施設の設置計画とセキュリティー上の問題は別問題だとしています。

原発のテロ対策施設と呼ばれる「特定重大事故等対処施設」は、航空機を衝突させるなどのテロ行為に備えるため、福島第一原発事故の後、設置が義務づけられたものです。

電力会社は原発の本体だけでなく、テロ対策施設についても原子力規制委員会の審査を受ける必要があります。

新潟県にある東京電力柏崎刈羽原発の6号機と7号機は、原発本体についてはすでに審査に合格していますが、17日、規制委員会は、テロ対策施設の基本設計をまとめた設置計画についても、新規制基準に適合しているとして、委員全員の一致で「合格」としました。

ただ、柏崎刈羽原発では、所員がIDカードを不正に使用するなど、核物質防護上のずさんなセキュリティーの問題がこれまでに相次いで発覚し、規制委員会が東電側の改善策などについて追加の検査を続けています。

こうした中での合格について、17日の委員会では、テロ対策施設は原子炉の安全向上に資するもので、現在検査中の核セキュリティーの事案とは異なり、それらは別問題であるとの意見で一致しました。

さらに、更田委員長は、「特別点検の中で、核物質防護に対する姿勢と安全に対する姿勢を見てきている。現時点で、特定重大事故等対処施設の基本設計に対する姿勢として、欠けるものは見つかっているわけではない」と話し、今回の合格は妥当であるとの考えを強調しました。