筋力弱る難病「遠位型ミオパチー」世界初の治療薬を薬事承認 患者自ら研究者ら説得
筋力が弱る難病の患者自らが研究者らを説得し、開発された世界初の治療薬が、薬事承認されました。
28日会見したのは、国の指定難病「遠位型ミオパチー」の患者会の代表、織田友理子さんらと新薬開発チームの東北大学・青木正志教授です。
遠位型ミオパチーは、筋肉が萎縮して体の自由が奪われていく難病で、患者の体内でシアル酸という物質が作りにくいことがわかっています。
東北大などがシアル酸の錠剤を開発し、2010年から治験を行ったところ、腕などの筋力低下を抑える有効性と安全性が証明されたということで、26日、厚生労働大臣が薬事承認しました。
遠位型ミオパチーの患者は日本に400人程度しかおらず、採算がとれないことなどから、新薬開発が進んでいませんでしたが、患者自らが研究者や製薬会社に交渉をおこない青木教授らと日本の製薬会社ノーベルファーマが新薬開発を担いました。
この新薬の販売開始は、数か月後とみられるということです。