大型連休終わり“県民割“再開 感染者増加傾向で“第7波”に警戒も…
3年ぶりとなる行動制限なしのゴールデンウイークが終わり、旅行代金が補助される県民割が再開しました。こうした中、沖縄では11日、新型コロナウイルスの新規感染者が過去最多となるなど、第7波への警戒が高まっています。
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11日、ゴールデンウイーク後の平日ですが、群馬・草津温泉は観光客でにぎわっていました。
埼玉から来た観光客
「ゴールデンウイーク中は、仕事がんばって(ピークを)外して来ました」
湯畑の目の前に建つ群馬・草津町のホテル一井で、ゴールデンウイーク後に再び始まったのが、旅行代金の補助が受けられる「県民割」です。
ホテルのフロント係
「『愛郷ぐんま』のご利用ということで、ご利用は1名様でよろしいでしょうか?」
「県民割」は東京と大阪を除く45道府県で、今月31日まで実施されます。新型コロナワクチンの3回目接種、または陰性証明の提示などの条件を満たせば、最大5000円の旅行代金が割引され、さらに最大2000円分のクーポンがもらえます。
群馬県では県内の住民だけでなく、福島県や新潟県、神奈川県などの住民も利用できます。ゴールデンウイーク期間中は対象外でしたが、連休明けの9日から再開しました。客の約6割が利用しているといいます。
栃木から来た観光客(キャンペーンを利用)
「お土産が浮くかな」
このホテルでは例年、ゴールデンウイーク後は宿泊客が遠のくといいますが、キャンペーンの効果もあり、今月は平日でも予約が7割ほど埋まっているといいます。
ホテル一井 市川薫女将
「キャンペーンが使えますので、(ゴールデンウイーク後も)また少しずつ、にぎやかさを取り戻してまいりました」
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一方、同じ人気観光地の沖縄県では、新型コロナ感染再拡大の足音が迫っています。7日に新規感染者が過去最多となりましたが、11日は7日を上回る2702人の感染が確認されました。沖縄県内の病院に現状を聞きました。
沖縄県立北部病院 永田恵蔵医師
「ギリギリですね。正直、かなり状況としては厳しいですね」
コロナ患者用のベッドが35床あるといいますが、11日現在、埋まっているのは32床です。発熱外来の患者はゴールデンウイーク前は1日10人ほどだったものが、今週に入り1日20人ほどと、2倍に増えているということです。11日のインタビュー中にも、患者搬送の相談の電話がかかってきていました。
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11日、東京都では新たに4764人の新型コロナ感染が確認されました。直近7日間の感染者数の平均は、27日ぶりに前の週を上回りました。また、新規感染者の多くが若い世代となっています。
東京・港区の小児科では、ゴールデンウイーク明けに発熱を訴える患者は増えていないものの、発症までの時間差を考え、今後1週間程度は状況を注視する必要があるとしています。
感染者が再び増加傾向にある中、子供の感染対策について、クリニックばんびぃに・時田章史院長は次のように指摘しました。
クリニックばんびぃに 時田章史院長
「5歳以下のお子さんたちでも、重症化したり亡くなるという例は、極めてまれになっていますので、今まで行ってきたような換気をよくしたり、手洗いをしっかりしたり、可能な方はマスクをしたり、そのような日常生活をできるだけ送るように心がけていただければと思います」
今、厳しい行動制限などは必要ないものの、これまでの感染対策を徹底してほしいと話します。
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こうした中、11日、新型コロナを巡る政府の対応を検証する新たな有識者会議の初会合が開かれました。
会議のメンバー社会学者 古市憲寿氏
「社会をここまで止める必要があったのか。他のコロナ対策のありようがあったのではないかと問題提起をしました」
6月中に提言をとりまとめたうえで、政府が感染症法の改正も含めた対応を検討します。