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被災から40日目 仮設住宅の入居始まる “自主避難”が続く地域では

2024年2月9日 11:45
被災から40日目 仮設住宅の入居始まる “自主避難”が続く地域では
能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県珠洲市で9日から仮設住宅への入居が始まりました。一方、地域で支え合いながら避難生活を続ける人もいて、食材などを持ち合いながらの生活が続いています。

■倒壊した自宅で妻から贈られた時計見つかる

9日で地震発生から40日目。

自宅が倒壊し、妻・由香利さんと長女・珠蘭さんを亡くした楠健二さん。思い出の品を懸命に捜しては持ち帰る生活を続ける中、7日、新たにスマホと腕時計が楠さんの元に返ってきました。

妻と娘を亡くした楠健二さん(55)
「見つかった。時計と携帯が。これが僕ので、これが妻ので、これが時計です」

時計は去年4月の誕生日に妻・由香利さんから贈られたものです。

妻と娘を亡くした楠健二さん
「全然汚れてなかった。ずっと動いていた。曜日もあっていたし。飲みに行った先で突然、プレゼント渡されて。『プレゼント、ちゃんと時間守ってね』って言われた感じで。(妻に)常々怒られていたから、俺。それが楽しかったのかなって思うんだよね」

ほかの人の助けもあって見つかったと感謝の言葉を口にする楠さん。しかし…

妻と娘を亡くした楠健二さん
「必死になって捜しているけど、見ちゃうとすべて思いだしてしまうから、(時計は)しばらくつけられないですね。携帯も見つかったけど、中身は見てないですね」

楠さんは妻と娘の四十九日法要をした後…

妻と娘を亡くした楠健二さん
「四十九日なので、いったんちょっと戻らないとまずいかな。1回戻って、また月末あたりにこっち来て」

また戻ってきて捜し続けたいと話しています。

■避難所生活に一区切り 暖かい仮設住宅へ

今もほぼ全域で断水が続く珠洲市。避難所となっている小学校のグラウンドでは40戸の仮設住宅が完成し、9日から入居が始まりました。

自宅が全壊したという親子も避難所生活に一区切り。

仮設住宅の入居者
「今まで全然水も出ないから、(ここは)お湯が出るからね」

入居したのは2DKの住宅です。

木のぬくもりが感じられる室内には、冷蔵庫や洗濯機などが備え付けられていて、壁や天井には断熱材が使われています。

――部屋の暖かさは

仮設住宅入居者
「暖かいし、もう部屋入っただけで暖かい」

仮設住宅に入居するのは、市が高齢者などを優先して選定した40世帯102人です。

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■「地元を離れたくない」 地域で支え合いながら“自主避難”
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