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生徒“中傷する”内容も…267人分の情報流出し2000万回以上閲覧 教諭が置き忘れ 札幌市

2024年6月6日 20:54
生徒“中傷する”内容も…267人分の情報流出し2000万回以上閲覧 教諭が置き忘れ 札幌市

北海道札幌市内の中学校で生徒267人分の個人情報が書かれた資料が生徒に撮影されていた問題で、内容がネット上に流出していたことが分かりました。その中には、生徒を中傷するような内容もあったということです。

中学1年生267人分の個人情報の一部がネットに流出した札幌市の中学校。SNSで2000万回以上閲覧された画像には、生徒への中傷ともとれる内容が書かれていました。

流出した資料には、生徒の学習状況や友人関係、さらには性格や家庭状況などの個人情報が書かれていて、中には生徒が傷つくような内容もあったといいます。

この事態に学校に通う1年生の保護者は…

1年生の保護者
「流れたモノについては取り返しがつかないですけど、なんとか事態を収拾できる方向にもっていってほしい。いろんなご家庭がありますので、その点を書かれて心を痛めている人がいるのであれば、非常に心配してはいます。(流出についての説明会を)開いてほしいと思っています。あった事実を正確に伝えてほしい」

流出のきっかけとなったのは、教諭のミスでした。

市の教育委員会によると、置き忘れがあったのは1年生が入学したばかりの4月10日の学年集会。1年生を担任していた女性教諭は体育館のステージに上がった際、集会の流れが書かれた資料などを舞台袖にあった台に置いたといいます。

その中には、女性教諭がもっていた個人情報が書かれた資料もあったといいます。

女性教諭が置き忘れに気づいたのは2日後。校長など管理職には報告せず、同僚と資料をさがしましたが、見つからないまま…

6日後、保護者から「子どもが個人情報が記載された資料を体育館ステージ上で見た。不適切ではないか」と学校に連絡があり、管理職が資料の紛失を把握し、その後、資料を発見。

場所は体育館の舞台袖。演台の下に女性教諭が資料を置いた台が収められていて、見つけにくい状態だったといいます。

しかし、紛失していた8日の間に…

札幌市教育委員会(5月24日)
「複数名の生徒が当該資料を閲覧しており、写真を撮って一時的に保管したということはあった」

10数名の生徒が資料を見てしまい、そのうち何人かの生徒がスマートフォンで写真を撮っていたことが判明しました。

5月のその時点では…

札幌市教育委員会(5月24日)
「SNSへの拡散といった事実は認められていません」

しかし、資料の一部はSNSに流出。現在は削除されましたが、2000万回以上閲覧され、多くの人の目に触れました。その中には、生徒への中傷ともとれる言葉もあったといいます。

これから中学生になる子をもつ親は…

小学校4年生の親
「子どもがどういう性格で、どういう子と付き合ってというのが赤の他人に渡ってしまうのは…」

――資料が漏えいすることは

小学校2年生の親
「うれしくないですね」

小学校2年生
「うれしくない」

小学校2年生の親
「紙に残す方法じゃなくて、セキュリティーがかかった方法はないかと思う」

専門家も情報管理の甘さを指摘しています。

教育評論家 石川幸夫さん
「あまりにも管理がずさん。1人の人が管理するのではなく、複数で必ず確認。教頭や校長が一連の管理を徹底しておかないと」

札幌市教育委員会によると、今回流出した資料は、中学校の教員が小学校の教員から聞き取ったメモだということですが、その書き方には配慮が必要だといいます。

教育評論家 石川幸夫さん
「全国的に引き継ぎ事項はあります。それがあることで教育そのものが円滑に行われる。ただ、表現としてもっと別の言い方、考え方とか、とらえ方があるだろうと」

市の教育委員会は、保護者への説明会などは予定していないということです。

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