全国初、在留外国人による“サイバーボランティア” SNSによる詐欺被害を防げ!
SNSをきっかけに犯罪に巻き込まれるケースを防ごうと、日本で生活する外国人らによる全国初のサイバーボランティアが、いま活躍しています。
さいたま市にある日本語学校。ベトナム人の生徒らが授業を前に教室で取り組んでいたのは…。
学校職員「見つかりましたか」
生徒「はい」
犯罪につながる可能性があるSNSの投稿を探すサイバーパトロール。彼らは通称“フォーシブ”と呼ばれるサイバーボランティアで、日本で生活する在留外国人などで構成される全国初の組織です。
口座や通帳の売買など、犯罪につながる可能性がある投稿を探すフォーシブ。この日、見つけたのは、在留カードを買い取るなどと書かれた投稿。投稿にはベトナム語で「在留カード(THE GAI)」と「購入(MUA)」を表す言葉。
ただ、単語の間には警察などに見つからないよう「ドット」が入っていたほか、ベトナム人なら理解できる省略された単語もありました。
こうした、省略した言葉やネットスラングなどへの対応も期待されるフォーシブ。銀行口座やマイナンバーカードを買うなどとうたった投稿を見つけ、警察へと連絡しました。
フォーシブのメンバー「(活動を通じて)悪い投稿を減らしたい」
フォーシブから連絡を受けた警察は、その投稿が犯罪につながると判断した場合、警告を行います。
埼玉県警組織犯罪対策第二課・永井康行主任「日本語の警告文と ベトナム語の警告文をはりつけます」
警告によって投稿が消えたり、次の投稿が途絶えたりするケースも多いということです。
埼玉県警組織犯罪対策第二課・小原圭課長補佐「在留外国人を含めた県民の皆様の安全と安心を確保してまいります」
先月発足し、現在はベトナム語のみに対応しているフォーシブ。埼玉県警は今後、対象とする言語などをさらに増やしていきたいとしています。