火がない環境でも食べられる!高校生が考えたアイデア「ぽん鍋缶」が完成
高校生のアイデアから誕生した、火のない環境でも食べられる「ぽん鍋缶」がついに完成。「ぽん鍋缶」は、2022年9月~2023年3月に開催された、「マイナビキャリア甲子園2022年度大会」にて、兵庫県立長田高等学校の学生で構成されたチーム「ながったらー」が、味ぽんブランドをきっかけに考案したアイディアを具現化した商品。「ぽん鍋缶」を具現化するため、兵庫県洲本市に本社を構える「株式会社アイナス」が試作や製造に協力し、2023年8月から半年間かけて、長田高校とミツカンが共に作りあげた商品です。
2024年1月17日、長田高校にて学生チーム「ながったらー」とミツカンによる成果発表会が開催。成果発表会当日は、“ひょうご安全の日”とされている、阪神・淡路大震災から29年を迎えた日。発表会では、学生から学校へ、「ぽん鍋缶」の寄贈式も行われました。
「ぽん鍋缶」開発を通して、「ビジネスコンテストと開発との違いを強く感じた」という学生チーム「ながったらー」の皆さん。“ビジネスコンテスト“と“開発”の違いについて、「ビジネスコンテストではとにかく企業と消費者の求める最も理想の製品を考え、メリットとなることをどんどん入れ込んでいきました。しかし、いざ製品開発となると、実現可能性と消費者の実用性を考え、デメリットをなくすことを重視し、洗練していく作業になっていきました」と話しました。続けて、「開発の中では、味ぽんをベースに味を微調整する作業を経験しました。何度も試食を重ねる作業はとても大変でした。それと同時に、開発の繊細さを知り、ミツカンの方々の日々の努力の凄さを感じました」とアイデア考案から完成までの日々を振り返りました。
また、「「ぽん鍋缶」は、災害食にもなると考えています。阪神・淡路大震災の時は、長田高校も避難所として利用されました。その教訓から、この製品が災害時に、不安になる心を温める存在になって欲しいと思っています」と災害食として活用できる利点も発信。
最後は、「将来、私たちがどのような社会人になり、何に携わっていくのかわかりませんが、理想がカタチになるこの感動を忘れずにいたいと思います」と感謝の言葉で開発の感想を締めくくりました。
今回の取り組みについて、ミツカンは「若い世代の生み出す新鮮な視点が、当社のマーケティング戦略や製品開発に及ぼす影響は大きいと感じており、今後も若者たちとの取り組みを継続していく予定です。これらの取組が、将来的に新しい市場を開拓することにつながることを期待しています」と今後の展望を述べました。