三重県津市の職員が水道工事の業者から賄賂を受け取ったとして逮捕された事件で、賄賂の見返りとして、工事委託料の架空請求を行っていた疑いがあることがわかりました。

警察によりますと、津市職員の中村一男容疑者と松岡泰成容疑者は、新居利英容疑者が代表取締役を務める新英工業に優先的に工事を発注する見返りに、洗濯機など計20万円相当の物品を受け取った疑いが持たれています。

3人は実際には職員が工事をしたにもかかわらず、新英工業が行ったように装い、委託料を架空請求した詐欺の疑いでも逮捕・起訴されていますが、捜査関係者への取材で、賄賂の見返りとして架空請求を行っていた疑いがあることがわかりました。

賄賂の授受が始まったのは2022年7月ごろからとみられていますが、津市によりますと、新英工業への委託料は1年で約5000万円急増していたということです。

架空請求が始まったのは2023年8月以降で、警察は、中村容疑者らが工事の発注を増やすだけでなく、架空請求を繰り返すことで、委託料が急増した疑いがあるとみて調べを進めています。