130億円“投資詐欺” 海外逃亡中に確保の「西山ファーム」元代表の初公判 名古屋地裁
4年間にわたる海外逃亡のすえに身柄を確保された元代表の男。130億円を超える大金が集められたとみられていますが、男への求刑はどうなったのでしょうか。
今年1月、インドネシアの船の上で身柄を確保されたサングラス姿のこの男。その姿は、10日、白いシャツを着て裁判所にありました。
この男、実は岡山県で果物や農作物を生産・販売していた観光農園「西山ファーム」の元代表山崎裕輔被告(43)。“大規模投資詐欺事件”の首謀者として逮捕されました。
指定したサイトから、農園の桃などの商品をクレジットカードで購入すれば、購入した金、全額に加え、数%の配当金を振り込むと出資者を勧誘。
こうした手口で少なくとも930人から133億円にのぼる金を不正に集めていたとみられています。
捜査が進む中、山崎被告は海外に逃亡。4年間逃亡生活を続けてきましたが、今年1月、潜伏先のインドネシアで身柄を確保されました。
記者:「山崎さん詐欺の疑いで逮捕状でてますが認めますか?」「お気持ち一言お願いします」
現地での記者の問いかけに、沈黙を貫いていた山崎被告。
その後、日本に強制送還されました。
裁判では、2018年に共謀の上、月2~3.3%の配当金の支払いを約束し、保証金名目で3人からあわせて1200万円を受け取った出資法違反の罪に問われている山崎被告。
10日の初公判では、伸びた髪をオールバックにし、1つにまとめた髪型で現れ、弁護側が起訴内容を認めました。
検察側は「事件発覚後、海外に4年間逃亡し、罪を免れようとした情状が悪質」などと指摘し、懲役2年、罰金150万円を求刑。
一方の弁護側は、「一部弁済が行われている」などとして、執行猶予付きの判決を求めました。
最後に山崎被告は、はっきりとした口調で「このたびの西山ファームの経営破綻によりご迷惑をおかけした関係者の方々に深くおわび申し上げたいと思います」と謝罪のことばを述べました。