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「目指すはパリ五輪出場!」豊田市出身・山本有真選手の寮生活に密着!

2024年1月18日 12:28
「目指すはパリ五輪出場!」豊田市出身・山本有真選手の寮生活に密着!

実業団1年目で日本代表として世界の舞台で活躍し、パリオリンピック候補に踊り出た、豊田市出身の山本有真選手。昨年のアジア選手権では、日本人初の金メダルに輝くなど大躍進だった彼女の、実業団生活に密着!

12人抜き!都道府県女子駅伝で区間2位の快走

第42回都道府県対抗女子駅伝にて、驚異の12人抜きと田中希実選手に次ぐ区間2位の快走をみせた豊田市出身の山本有真選手。去年は実業団1年目で日本代表として世界の舞台で活躍。一躍、パリオリンピック候補に踊り出た期待の選手だ。

そんな有真選手といえば、いつも前髪を整えている"前髪命"ぶりがプチブレーク。ファンが選ぶ陸上選手ベストパフォーマンス部門では、あの世界一に輝いたやり投げ北口榛花選手をおさえ、堂々の1位に選ばれるなどチャーミングな雰囲気も魅力の選手だ。

中京テレビ「キャッチ!」では、そんな有真選手の実業団生活を探るため、千葉県柏市へ。彼女が所属する積水化学陸上部へ行ってきた。

トレーニングに食事管理!有真選手の寮生活に潜入

有真選手は、寮近くのサイクリングコースで、個人練習として1時間走の真っ最中。練習終了後、チームが生活する寮へと案内してくれた。クイーンズ駅伝で優勝したときに贈られた胡蝶蘭が飾られた玄関を通り、部員達の安らぎの場所「食堂」へ。

食堂では、管理栄養士がランナーに必要なエネルギー量や栄養バランスが計算した食事が毎日朝晩、提供される。部屋では、同期メンバーたちと時々パーティーをしてリラックスするという。

続いて向かったのは、「トレーニングルーム」。設備が整ったトレーニングルームでは、トレーナーがマンツーマンで指導。練習の合間に体力作りはもちろん、レースで1分1秒を刻むため日々トレーニングに励んでいる。トレーニングについて、有真選手は「よくトレーナーさんに言われるのは、“走る力はあるが、それを活かす体が出来あがっていない"と。体作りをイチから見直して、ポテンシャルと体作りが組み合わされば、タイムは伸びるというのを信じてやっている」と話した。

有真選手のブレークのきっかけは去年7月に行われたアジア選手権。なんと日本人史上初の金メダルに輝くと、そこから3か月、世界選手権、アジア大会に日本代表として出場。さらに、秋の実業団駅伝では2区に抜擢されると、いきなり区間賞デビューを果たすなど大躍進と1年となった。

去年10月、およそ半年ぶりに豊田市の実家に戻ってきた有真選手。父にアジア選手権の金メダルを渡した。娘が獲得した金メダルに、父は「重いですね。今までのメダルより重いですね。3つの大きな大会。タイ・ハンガリー・中国に行かせてもらったなんて考えられないですね。本当に楽しかったです。短い期間で欲が出て今度はパリに行きたいなと思っちゃうんですけど…」と喜びを滲ませた。

プレッシャーとの戦い、自分の弱さを痛感

大きな活躍を果たした2023年。しかし、有真選手にとっては、大きなプレッシャーと戦った日々でもあった。「思い描いていた世界選手権ではなかった。本当に苦い経験しかできなかった」と、涙ながらに語る有真選手。

昨年9月のアジア大会終了後、日本に帰ってきた時、プレッシャーから解放されたのか涙が止まらなかったという。「自分って怖かったんだなと感じて。日本代表は本当にありがたいことなんですけど、本音はすごくしんどかった。選ばれてあんなに喜んだのに、実際に出場する前になったら怖くて。“走れなかったらどうしよう”、“日本代表なんだから結果を出さないといけない”という気持ちが先行しちゃって、逆に練習で空回りしてケガをするなどうまくいかないことの方が多かった。自分の弱さを痛感した」と当時の心境を明かした。

沈む気持ちを何とかしようと、帰省中に訪れたのは原点の場所だった。原点の場所で、一緒に中学生たちと走って思い出した陸上への思い。「陸上始めたのが中学校からですけど、あのときのチームメートや先生たちが、陸上を楽しいと思わせてくれたから、今も続けられているのかなと思います」と話した。

自己ベスト更新!次なる目標はパリ五輪への出場

昨年12月、有真選手にとってシーズンラストレースとなった記録会。大学時代の自己ベスト記録15分16秒に挑んだ。すると、得意のラストスパートにて力を発揮。風の影響などで、自己ベストとはいかなかったが、日本人トップの成績で2024年につなげる走りをみせた。

レースについて、「世界選手権で海外選手に置いていかれた背中が忘れられなかった。海外選手の背中を思い浮かべながら走れて、収穫になった」と振り返った有真選手。彼女の走りについて監督は、「どちらかというと彼女はスピードが武器なので、今後もスピードに特化した練習をしていきたい。まだベストが15分16秒なので、あと5秒10秒をあげられるよう、この冬期はスピードを見直しながら強化をしたい」と練習プランを語った。

今後の抱負について、有真選手は「まず2月にアジア室内陸上大会に日本代表で選ばれたので、パリ五輪のためワールドランキングをあげるのが先の目標。アジア室内で3位以内に入れば、ワールドランキングで選ばれる状況になってくる。あとは、6月の日本選手権で3位以内に入るのが条件になるので、6月の日本選手権までに、15分10秒以内を出せる力をつけていないといけない」とコメント。

また、パリ五輪について尋ねると、「(パリ五輪)めっちゃ行きたいんですよ。気合い入れて頑張らないと、つかめない切符だと思うけど、めっちゃ行きたいです」とオリンピック出場への熱い思いを語った。

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