市の指定ゴミ袋が値上げに…“買いだめ”で売り切れ続出 4月から価格が約3倍 茨城・潮来市
茨城県の潮来市で市の指定ゴミ袋の値上げを受け、住民らが買いだめをし、“売り切れ”が相次ぐ事態となっています。
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茨城県潮来市。“井戸端会議”で話題となっていたのが…
「4月の1日くらいから上がる」
「じゃあ買っておかないとダメだな」
生活必需品のゴミ袋。潮来市では、市が指定した有料のゴミ袋を使う必要がありますが、資源物専用のゴミ袋が来月1日から値上げとなるのです。原材料などの高騰が理由で、値上げはやむをえないことですが…
──3倍近くになるんですよ、値段が。
潮来市民
「3倍も?」
「自分の庭ほって埋めるしかないかな」
──何を?
「ゴミを」
缶・ビン・ペットボトル用10枚入りを「84円」から「270円」に。プラスチック・ビニール類用も「63円」から「170円」と一気に3倍近くも値上げになるのです。
潮来市民
「高いですよ。100円上がるのはいいけど。徐々に上げていくのはいいけど、一気に。年金生活はっきり言って大変」
しかし、この値上げが想定外の事態を招くことに…。
潮来市民(80代)
「お1人様何袋までって売っていた。今までの値段で。みんな買うわ買うわよ、すごかった」
──すごかった?
潮来市民(80代)
「今はないよ」
値上げ前のゴミ袋の争奪戦が勃発。店頭からゴミ袋が次々と消えているというのです。市内のドラッグストアを訪ねてみると…
記者
「売り切れていますね」
値上げをしない燃やせるゴミ用は大量にある一方、値上げをする資源物専用のゴミ袋はずっと売り切れ。今後の入荷も読めない状況に。
ヤックスドラッグ潮来店 店舗スタッフ
「買い占めていく方はいました。カゴいっぱいに入れている方とかいたので」
お客さん
「日本人の常ですよね。何でもそう。トイレットペーパーがなくなるといえば、うわっと集まって。とにかく買わないといけない」
番組が調べたところ、市内のスーパーやコンビニ、ドラッグストア、ホームセンターの18店舗で売り切れ。2店舗で個数を制限して販売をしていました。そのため…
潮来市民(80代)
「金持ちの人は少し入れて出すけど、私はもったいないから詰めるもん」
袋がパンパンになるまでゴミをためて、少しでも節約をしようという人も。
潮来市民(80代)
「よく入れればいっぱい入るんだよ。もったいないじゃん。年金暮らしで出せないよ、この物価高で。本当にどうして暮らすんだと」
市には「近所で購入できない」「なくなるのを想定できなかったのか」などの苦情や問い合わせが。一部の資源ゴミは、市販の透明の袋でも捨てられるよう対策するとともに、ゴミ袋の過度な購入を控えるよう呼びかけています。