土砂崩れ 雨や擁壁…様々な要因重なったか 横浜・保土ケ谷区 13人に避難指示
横浜市・保土ケ谷区の土砂崩れ現場では13日、発生当日と同じように雨が降り続いていました。壁が崩れ、土があらわになっていて、白いフェンスは倒れた状態になっていました。
区などによると、10日午後6時半ごろ工事業者から「土砂崩れが起きている」と連絡がありました。区の職員が現場に駆けつけたところ、コンクリートの擁壁が高さ約5m、横幅約7mにわたって崩れ、土砂が流出していたということです。
土砂崩れ前の写真と比べると、マンションの下のフェンスのあたりがブルーシートで覆われているのがわかります。区は周辺の12世帯13人に対し、避難指示を出していて、13日夕方現在も続いています。
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当時の状況について近隣住民は、避難した住民から「夕方5時頃、一瞬ゴロゴロって音がしたので、玄関を出てみたら土砂が一瞬でザザッと崩れた」と聞いたといいます。
実は横浜市では、去年も住宅地(横浜市中区)で、突然土砂崩れが発生。高さ10m、幅10mにわたり土砂が崩れたということです。崩れた場所は、土砂災害時には住民の生命などに危害が生じる恐れがある「土砂災害特別警戒区域」でした。
今回は「土砂災害特別警戒区域」の近くではあるものの、区域外での土砂崩れでした。横浜市によると、現場近くでは、先月末から宅地の造成工事が行われていたといいますが、その工事業者は保土ケ谷区に対し、「がけ崩れとは無関係の工事だった」と話しているということです。
横浜市では当日、雨や雪で、一日に今年一番の降水量となる“24.5ミリ”を観測。ただ、土砂災害警戒情報は出ていませんでした。
市の担当者によると、当日の雨や、擁壁が新しいものではないことなど、様々な要因が重なったことで土砂崩れが発生したのではないかということです。
横浜市では、13日の夜遅くにかけて雨が降る予報となっていて、土砂災害には引き続き注意が必要です。