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“一時金”アップで出産費用「便乗値上げ」……医療機関「このタイミングなら」「全て値上げで苦しい」 国は費用“見える化”へ

2023年1月12日 10:37
“一時金”アップで出産費用「便乗値上げ」……医療機関「このタイミングなら」「全て値上げで苦しい」 国は費用“見える化”へ

4月からの「出産育児一時金」増額を受け、出産費用を引き上げるクリニックがあります。ネット上では「便乗値上げでは」という声が相次ぎます。これまでを振り返ると、一時金も費用も上がり続け、いたちごっこの様相です。この背景や国の対策を考えます。

■一時金増で値上げ...「便乗では」の声

有働由美子キャスター
「ネット上で今、『便乗値上げじゃないか』といった声が相次いでいます。出産にかかる費用を助成する『出産育児一時金』は今、原則42万円ですが、4月から8万円上がって50万円になります。それに伴って、4月から値上げを決めたクリニックもあります」

小栗泉・日本テレビ解説委員
「例えば千葉県のクリニックでは4月から自然分娩の費用が5万円上がって55万円になります。埼玉県や大阪府のクリニックでは、3万円上がって60万円に引き上げるところがありました」

■「いたちごっこ」の歴史...事情は?

小栗委員
「厚生労働省の資料によると、出産育児一時金は1994年の当初30万円でしたが、2006年に35万円、2009年1月に38万円と増額。ただ出産費用も増額していて、一時金が上がれば出産費用も上がっています。専門家の間では『いたちごっこだ』との指摘もあります」

有働キャスター
「便乗値上げ、実際はどうなのでしょうか?」

小栗委員
「値上げを決めたクリニックに聞いてみました。埼玉県のクリニックからは『医療機材の値段だけ見ても 10%前後上がった。便乗と言われても仕方ないが、本当は値上げしたくない』という声が上がりました」
「一方で、大阪府のクリニックは『全て値上げしていて苦しい。一時金が増えるタイミングであれば、妊婦の負担も抑えられるので値上げに踏み切った』と話していました」

有働キャスター
「こういう事情があるにしても、支給額を上げるのであれば、妊婦さんに少しでも届いた方がいいなと思いますが...」

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■医療機関ごとの「出産費用」公表へ
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