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値上げラッシュ……フィリピン大使が「バナナ値上げを」異例の要請ナゼ? 都内の商店街、「価格転嫁」の本音は?

2022年6月9日 10:49
値上げラッシュ……フィリピン大使が「バナナ値上げを」異例の要請ナゼ? 都内の商店街、「価格転嫁」の本音は?

フィリピン政府が、「バナナの値上げに協力を」と小売業界などに異例のお願いをしました。生活に欠かせない多くの商品で値上げラッシュとなっています。都内の商店街で取材すると、コストが増えても値上げしない店舗も一定数ありました。その本音とは?

■パーラーのバナナも「値上がり」

旬の果物がたっぷり詰まった「フルーツサンド」や、彩り鮮やかに盛り付けられた「プリン ア・ラモード」…。都内のフルーツパーラーに並ぶこれらの商品に使われているのが、バナナです。

店長
「主にフィリピン産のバナナを使っています。さっぱりしていますし、甘みもありますし、使い勝手がいいと思います」

「物価の優等生」とも言われるバナナにも、値上げの波が押し寄せています。店長は「(仕入れ値は)前年からすると2割くらい上がっています。負担にはなると思います」と言います。

■適切な価格へ…比大使が異例の要請

駐日フィリピン大使のホセ・カスティリョ・ラウレル5世が8日、バナナ同席で会見を開きました。「バナナ農家に、希望ある将来へのチャンスを与えていただきたい」と訴えました。まだまだ適切な価格ではなく、日本の小売業界などへさらなる値上げを求めました。

現地では、燃料代の高騰などで生産コストの負担が増え、農家に利益が出ていないということです。

フィリピン産バナナを扱う都内の青果店を訪ねました。「ちょっと今、在庫がないんです。人気で売れちゃっています」と店主。人気ブランドの棚は空になっていました。

販売価格を上げてほしいとの要請について店主は「向こう(フィリピン)の人もただ働きでやっているわけではないから、仕方がないのかなって」と理解を示します。この店ではバナナに限らず、仕入れ値が高くなったものは値上げしています。

■「価格転嫁」できる?…商店の本音は

東京・板橋区のハッピーロード大山商店街。コストが増えた分値上げするのかを、各店に聞きました。

からあげ店では今年からある商品が税込み702円から810円になり、約100円の値上げになりました。肉や油などが高くなったため、再値上げを予定しています。

店長は「11日からまた値上がりして新しいメニューになります。何回も何回も値上がりしてお客様には申し訳ないんですけど」と言いました。

一方、すし店では大将が「アナゴが一番上がったかな。(去年)安い時は(1キロ)2600円。今は3000円だからね」と教えてくれました。それでも値上げはしません。

大将
「(提供する)値段同じですよね。これくらいで(仕入れ値アップが)止まっているなら、いいかなと思って」

同じく、値上げはしないという和菓子店。店長は「しょうゆ(の値段)も上がりました。我慢我慢ですね。値上げすることによってお客さんが離れていっちゃうんじゃないかっていう恐怖感ですよね」と明かしました。

この商店街で取材した20店舗のうち、コストが増えた分「値上げした」「値上げする」と答えたのは12店舗。「値上げしない」は6店舗で、「検討中」は2店舗でした。

■芋焼酎に銭湯入浴料も…値上げ

8日に発表された新たな値上げは、芋焼酎です。

霧島酒造は、全ての芋焼酎について9月の出荷分から価格を改定します。「黒霧島」(900ミリリットル瓶)は924円から999円(希望小売価格、税抜き)になります。原材料のサツマイモの病気が流行し、生産量が減ったためとしています。

また、現在は大人(12歳以上)が480円となっている都内の銭湯入浴料について、入浴料を審議する協議会は、ガス代の高騰を受けて20円値上げし、500円とするよう都に報告しました。今後、知事の決定を経て、早ければ7月にも値上げが適用される見通しです。

(6月8日『news zero』より)