「ウオータースライダー」同じ場所で4人負傷…5から6針縫うケガも 点検では異常なし
7月、堺市の市民プールにあるウオータースライダーで、利用者が同じ場所で左眉付近を負傷する事案が4件発生しました。うち2人は、5から6針縫うケガだということです。市によると、7月10日にメーカーによる点検を実施したとき異常は見られなかったということです。
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1日午後、大阪府・堺市が開いた会見。
堺市の担当者
「今年7月1日から営業を行っている原山公園プールにおいて、白色スライダーの利用者が、左眉付近を負傷する事案が4件発生しました」
4件の事故が相次いだのが、堺市のマルエス堺原山公園プールにある、長さ124メートルの白いウオータースライダーです。
市によると、けがをしたのは、12歳の男の子と40代の男性、あわせて4人。全員が左眉付近に打撲や切り傷のケガをし、うち40代の男性2人は5針から6針を縫うケガだということです。
4人が共通してケガをした場所が、スライダーの後半にある落下部分でした。
堺市の担当者
「この白色スライダーの後半にある部分に、落差が60センチほどの落差部がありまして、人によっては大きくバランスを崩して」
急勾配でスピードが出てバランスを崩し、側壁に頭をぶつけたとみられています。
コロナの影響で2年間稼働できず、7月にオープンしたばかりのこのプール。
最初に事故が起きたのは7月3日で、40代男性が左眉付近をケガしました。6日後の7月9日に、12歳の男児と40代の男性が、同じ場所で、同じ左眉付近をケガしたため、翌日の7月10日、市はメーカーによる点検を実施しました。異常が見られなかったため、運営を再開しましたが、今度は40代の男性がけがをしたということです。
堺市の担当者
「オープン前に法定点検も行っていて、突起や段差に異常がないことは確認している」
市は、4人目がケガをした7月10日から、ウオータースライダーの利用をとりやめています。
プールの安全指導を行う日本プール安全管理振興協会は、「ウオータースライダーはケガや事故が起きることを想定して、水の流れる量や姿勢など、いろいろなパターンをテストする必要がある」としています。
市は、来年夏の再開に向けて、落下を小さくするなど、改修作業を行うということです。
(8月1日放送『news zero』より)