築地市場跡地の再開発「地元に愛されるプロジェクトに」具体化に向け基本計画策定へ
東京・中央区の築地市場跡地の再開発をめぐっては、東京都が再開発を担う事業予定者に三井不動産やトヨタ不動産、読売新聞グループなど、あわせて10社の企業グループを選定しています。
29日、東京都庁で開かれた「築地地区まちづくり事業マネジメント会議」では、大学教授ら外部有識者や事業者が出席し、新たな築地のまちづくり実現の基本的な考え方や施設整備などを定めた「基本計画」の策定に向けて、議論が行われました。
事業予定者を選定した審査委員会からは、▼築地が、かつて東京の食を支えた卸売市場があった場所として、世界に対して日本の食文化の魅力が十分に発信されるよう取り組む。▼日本や東京らしさを感じさせる新たなアイコンとして認知され、愛され続けるデザインにする。▼浜離宮恩賜庭園からの高層ビルの見え方について、圧迫感の軽減に向けて検討する。▼災害時に必要となる避難環境の整備と提供を行う。などの意見が出ていて、今後、これらの意見を反映した基本計画の策定し、設計、工事、運営計画を具体化していくということです。
会議の会長で東京大学大学院の出口敦教授は「都民に親しまれ、地元に愛されるプロジェクトに仕立てていきたい」と話しています。
事業予定者の提案内容によりますと、再開発エリアには約5万人を収容できる多機能型スタジアムのほか、隣接する築地場外市場と連携して食文化を発信する施設、空飛ぶクルマの発着所などを整備する予定で、すべての工事が完了するのは2038年度の見込みです。