63歳の誕生日迎えた天皇陛下 結婚30年で共に歩んだ雅子さまに「心から感謝」
天皇陛下は23日に63歳の誕生日を迎えられました。会見では、共に歩んできた皇后さまについて、「心から感謝する」と述べ、愛子さまへの思いも語られました。
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23日、天皇陛下は63歳の誕生日を迎えられました。皇居では、令和に入って初めてとなる天皇誕生日の一般参賀が行われました。天皇皇后両陛下は、長女の愛子さまや秋篠宮ご夫妻、佳子さまとともに午前中に3回、宮殿のベランダに並ばれました。
「誕生日に初めて、このように皆さんからお祝いいただくことを誠にうれしく思います。寒さの中にも日ごとに春に向かっているのを感じます。皆さん一人一人にとって、穏やかな春となるよう願っています」
倍率12.6倍の事前の抽選に当選した参加者は――
一般参賀に訪れた人
「すごく厳かな雰囲気で、ちょっとドキドキしました」
一般参賀に訪れた人
「とても有り難いお言葉をいただけて良かったです」
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誕生日に先だって21日に行われた会見では、コロナ禍で控えていた地方への訪問をほぼ3年ぶりに再開したことを振り返られました。
「皆さんとじかに会ってお話ができるようになったことは、私たちにとっても、とてもうれしいことでした。たくさんの方々に温かく迎えていただいたことを雅子と共に大変うれしく思っております」
去年10月に両陛下は即位後、初めて沖縄県を訪問されました。戦没者を慰霊し、沖縄戦の遺族らと言葉を交わされました。
「沖縄の人々がたどった苦難の歴史に思いを巡らせ、犠牲となられた方々の御冥福をお祈りし、それとともに、現在、私たちが享受している平和の有り難さを思い、改めて平和の大切さを深く心に刻みました」
また陛下は、「この1年も新型コロナが社会に強い影響を与えた」と述べ、「社会的に弱い立場にある人々が、さまざまな困難を抱えながら生活をしていることに胸が痛みます」と心を寄せられました。
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両陛下は1993年に結婚され、今年、結婚30年を迎えます。陛下は、共に歩んできた皇后さまに「心から感謝する」と述べられました。
「本当によくやってくれていると思います。公私にわたり良き相談相手になってくれていますし、生活に安らぎと温かさを与えてくれていることも、とても有り難く思っております」
去年、成年の記者会見を行われた長女の愛子さまについては、「皆さんに感謝する気持ちを持ってくれていることを、私たちとしてもうれしく思いました」と述べました。
陛下がご家族に寄せられている思いについて、宮内庁担当の笛吹記者は――
日本テレビ報道局・宮内庁担当 笛吹雅子解説委員
「(陛下は会見で)『雅子と共に』という言葉をくり返されていました。『本当によくやってくれている』というのは、皇后さまのご体調を1番近くで見てきた陛下でしかおっしゃれない、心からの感謝とねぎらいの気持ちだと思いました。プライベートでは、皇后さまは今年、還暦を迎える『うさぎ年』でいらっしゃいますが、お二人でうさぎにちなんだ展示会をご覧になるなど、仲むつまじい時を過ごされています」
「愛子さまは学習院大学で、陛下とは先輩と後輩の関係に当たりますけれど、学習院大学でお二人で展示をご覧になるなど、父と娘のプライベートでも良い時間を過ごされています」
23日、陛下は皇居・宮殿の「松の間」で、岸田首相などから祝賀を受けられました。午後3時半ごろ、皇后さまと共に上皇ご夫妻のもとを訪れ、誕生日のあいさつをされました。午後には一般の人たちによる記帳も行われ、約4800人が訪れたということです。