“偽サイト”で不正送金…女性が26万円の被害 生成AIで防ぐ新技術とは
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知らないうちに金を盗まれてしまったと話す女性を取材しました。
被害にあった女性
「入出金の規制をしましたというメールが届いて(解除のための)手続きしてくださいってことで」
見せてくれたのは、普段使っている銀行から届いたというメールです。リンク先にアクセスし、いつも通りログインIDとパスワードを入力したといいますが、実は本物そっくりな偽サイト。女性のログイン情報は盗まれ、口座から約26万円を身に覚えのない口座に不正送金されていたといいます。
被害にあった女性
「まんまです。(いつも使っている)その銀行のログイン画面でした。今まで数え切れないくらいメールでも来ていたので、自分でもどうして(だまされたの)だろうと。やられたって思いましたね」
この日、改めて“偽サイト”にアクセスしてみると…
被害にあった女性
「規制解除をおしてログイン画面に入った」
――今は?
被害にあった女性
「いかない(ページが開けない)ですね」
すでに開くことができなくなっていました。
警察庁によると、偽サイトを使った「フィッシング詐欺」とみられるインターネットバンキングの不正送金の被害総額は去年、過去最多の約87億円だといいます。
被害を防ぐため警察庁が新たに導入する方針を決めたのが、生成AIを使った偽サイトを見分けるシステムです。
どのようなものなのか、独自にその技術を開発した企業「NTTセキュリティ・ジャパン」を訪ねました。
例えば、住民税を催促するサイトの情報を生成AIのシステムに入力すると約20秒後…
技術開発者
「フィッシングのところ(項目)が『true(当てはまる)』となっているので、フィッシングであるという判定結果」
公式が使わないようなドメイン名などを分析することで、「フィッシングサイト」かどうかを見分けられるといい、その精度はなんと98%以上。今後、被害拡大をおさえることが期待されています。
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中島芽生キャスター
「私たちも正規のサイトをブックマークしておくとか、慌ててクリックしないようにするなど対策をしていきたいんですけれども、南沢さんはなにかこうした詐欺への対策をしていますか?」
執筆・書評などでも活躍 金曜日パートナー 俳優 南沢奈央さん
「最近、私のところにも怪しいメールが来ました。メールの文面を見て、ちょっとした違和感があって、なんだろうと思って踏みとどまることができました。でも、『入出金の規制』とか書かれていたら焦ってついクリックしてしまうこともあると思うので、本当に人ごとじゃないなと思います。手間にはなるんですけど、私はメールアドレスを検索して、本当に正しいものかどうか確かめるようにしたりしています。悪用する方も技術もどんどん上がってくると思うので、AIの技術がすごく早く進んでくれていたらいいなと思います」
3月23日(土)午前0時15分放送(金曜深夜)『news zero』より