青森県と八戸市が“抜き打ち”立ち入り検査 殺人隠蔽事件巡り
青森県八戸市の病院で起きた殺人隠蔽事件を巡り、市と県が抜き打ちで立ち入り検査を行い、過去にも同様の事案がなかったかなどを調べました。
19日、八戸市のみちのく記念病院に八戸市保健所と青森県の担当者が、医療法に基づく立ち入り検査を行いました。病院内で起きた殺人隠蔽事件を受け、事実上、抜き打ちで実施されました。
この事件では、病院を運営する医療法人の理事長、石山隆容疑者と弟で医師の哲容疑者が2023年3月、病院に入院していた男が同じ病室の男性を歯ブラシで刺して殺害した事件を隠そうとした、犯人隠避の疑いで逮捕されています。2人は容疑を否認しています。
死亡診断書には、入院していた医師の名前で死因を「肺炎」と虚偽の内容が記載されていました。
これまでの年1回の定期検査で、八戸市保健所はこうした事実を把握することができませんでした。
立ち入り検査は八戸市保健所の要請を受けて行われ、およそ4時間にわたって医師の勤務状況や病室の状況などを中心に確認したということです。
宮下知事
「関係機関との連携を密にして、まずは入院患者を守る、そして、八戸圏域の患者、医療をしっかり守っていくということを第一に、県としては今後も対応していきたい」
県は検査結果次第では、改善措置命令や事業停止命令などの行政処分を出す可能性もあるとしていて、引き続き、検査を続ける方針です。