牛角「食べ放題」で?21人食中毒 “ノロウイルス検出”原因は 老人ホームでも…
焼き肉チェーン「牛角」の神奈川・横浜の店舗で会食をした10代の男性21人が食中毒になったことが15日夜、わかりました。ノロウイルスが検出されたというのですが、考えられる原因は…。
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コンセプトは、「美味しくて、安くて、サービス・雰囲気が良い」。“店舗数NO.1”をうたう焼き肉チェーン「牛角」です。
15日夜、横浜市西区にある「牛角」横浜ムービル店では、男性が店の様子を気にしていました。店舗の入り口には、「誠に勝手ながら、臨時休業させて頂きます」と書かれた1枚の張り紙がありました。
臨時休業のワケは、1週間ほど前にこの店で発生した21人の集団食中毒でした。店は15日夕方、営業禁止処分となったのです。
先月当該店舗に来店した人(20)
「やっぱりよく行くので…残念。“食べ放題”で食べました」
年に数回「牛角」を利用する人
「基本“食べ放題”ですかね。いろんなのいっぱい食えてお得感があるので」
この、「食べ放題」。横浜市保健所によると、食中毒は7日、来店した市内の学校関係者49人が「食べ放題コース」を利用し、発生したといいます。
メニューを見ると、どのコースもカルビなどの牛肉のほか、豚肉や鶏肉に野菜やキムチといった漬物、そしてデザートなど多岐にわたっていました。
異変が起きたのは、食べ放題コースで会食をした翌日以降。49人のうち男性21人が腹痛や下痢、おう吐、発熱などの症状を相次ぎ発症。全員10代で症状はいずれも軽いということです。
その後、21人のうち少なくとも8人からノロウイルスが検出。横浜市保健所は7日にとった食事が原因と判断し15日夕方、店を営業禁止処分にしました。
年に数回「牛角」を利用する人
「食中毒…いろいろ原因があると思うので店の食材の原因もあるし」
「やっぱりちょっと不安」
先月当該店舗に来店(20)
「チェーン店でいっぱい(店舗)あると思うので、しっかり対策してほしい」
食中毒の原因は何なのでしょうか。
保健所は、発症した21人のほか、当日、調理に従事した7人からも検査を行ったといいますが、いずれもノロウイルスは「不検出」。ほかにも、「豚肉」や「のり」などの食材や「手洗い設備」や「冷蔵庫の取っ手」なども検査中だとしています。
考えられる感染経路について、食中毒に詳しい専門家に聞きました。
食品微生物センター 山口憲太代表
「(焼き肉の場合は)トングを使わなければいけないんですが、お箸を使って生のお肉を網の上にのせてしまうとかですね、箸を介して口の中にウイルスが入ってしまう」
「サラダですとか、今回検査しているのりとかですね、こういったものは加熱せずに食べるものなので検査をしている」
「これからの時期“さらに増えてくるウイルス”。冬が一番多く中毒が出るウイルス」
保健所は引き続き原因の特定を進めています。
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一方、静岡県でも、西伊豆町の特別養護老人ホームで「O157」による集団食中毒が発生しました。
静岡県の会見
「入所者及び職員の33名が腹痛、下痢、血便などを呈していることが判明」
県によると、症状が出たのは、今月3日の昼食で出された給食を食べた入所者と職員あわせて33人。このうち76歳の女性と81歳の男性が死亡しました。
この施設の食堂は名古屋市の「日本ゼネラルフード」が委託されていて、県は施設の調理部門に対し、15日から当分の間、営業禁止を命じています。
(11月15日放送『news zero』より)