再審の初公判は3月に 検察側は有罪を主張へ 福井市の女子中学生殺人事件
再審、裁判のやり直しが決まった38年前の福井市の女子中学生殺人事件で16日、検察側は新たな証拠は出さず、これまでの証拠をもとに有罪を主張する方針を示しました。
再審公判に向けて、裁判官と検察官、弁護団が裁判の進め方やスケジュールを話し合う2回目の三者協議が名古屋高裁金沢支部でありました。
弁護団によりますと、この中で検察側は新たな証拠を提出せず、これまでの再審請求審での証拠をもとに、有罪を主張する方針を示したということです。
一方、弁護側はこれまでに集めた証拠169点についてまとめた資料をすでに裁判所と検察に提出したということで、検察側と精査した上で、2月中旬までに整理し、再審公判に臨むということです。
■吉村悟弁護士
「一歩一歩前進していると思う 今年度中に裁判の終結、結審するのが弁護団の大きな方針 1日も早く前川くんの無罪判決を得たい」
38年前の福井市の女子中学生殺人事件をめぐっては、殺人の罪で服役した前川彰司さんの再審請求に対し、名古屋高裁金沢支部が、有罪の根拠とされた関係者の目撃証言について「ウソの供述に沿うほかの関係者の供述が形成された疑いが払拭出来ない」などとして、再審開始を認め、検察側も異議申し立てをせず、再審・裁判のやり直しが確定しました。
再審の初公判は3月に開かれ、即日結審となる見通しです。