スギの「コンテナ苗」を栽培する専用施設があわら市に完成 生産者の負担軽減 出荷までの期間も短縮
スギの苗木の生産者が減る中、「コンテナ苗」と呼ぶ専用の容器で育てて栽培の効率化を目指す施設が4日、あわら市に完成し、林業従事者のニーズに応えます。
坂井森林組合が整備した施設「Wood Nursery SAKAI」は広さがおよそ800平方メートルあり、一度に15万本の苗を育てることができます。
「コンテナ苗」はプラスチック製の小さな筒状の容器を使って育てるもので、畑での苗栽培に比べて、作業の負担を減らして出荷までの期間も短縮できるということです。
ハウスの天井部分には遮光と保温ができる2種類のカーテンが取り付けられていて、自動で開け閉めすることで、ハウス内の温度や湿度を安定させ、35センチの出荷サイズに育てるまで通常2年かかるところを1年に短縮することができます。
坂井森林組合 齊藤正実業務課長
「戦後全国的に一斉に植林したような時期があり、それが収穫期を迎えている 苗木の供給量が非常に少なく、需給がひっ迫しているので、この施設を使って供給に間に合わせたい」
この施設では、来年の秋におよそ6万本のスギの苗木の出荷を目指していて、花粉の少ないスギの栽培も進められます。
20年前は30軒でスギ苗55万本を栽培していましたが、現在は5軒でスギ苗4.8万本を栽培しています。