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“被災ピアノ”寺の本堂に 能登半島地震から半年 取り戻した美しい音色 越前市深草・龍泉寺

2024年7月8日 18:28
“被災ピアノ”寺の本堂に 能登半島地震から半年 取り戻した美しい音色 越前市深草・龍泉寺
本堂に美しい音色が響く=7日午前11時半、越前市の龍泉寺

元日の能登半島地震で被災した石川県輪島市の民家にあった1台のグランドピアノ。越前市の寺の住職が引き取ることになり、同寺の本堂を会場に7日、この“被災ピアノ”を使った演奏会が開かれ、美しい音色で訪れた人たちを魅了しました。

越前市深草にある龍泉寺の住職・山口雪泥さん。大学時代ピアノを専攻していて、音楽仲間のつながりで、行き場を失っていた“被災ピアノ”を譲り受けることを決めました。ピアノは脚が折れるなどしていましたが、大きな破損はなく、本堂へと運び込まれました。

■龍泉寺 山口雪泥住職
「運び出されなかったら処分されていた。ごみになっていた楽器。すごく柔らかい良い音色で、お寺にふさわしいと思ったので、うちで引き取ることになった」

震災から半年余り。演奏会では、地元の小学生と住職の大学時代の先輩たちが順番に演奏し、再び美しい音色を響かせました。

■演奏を聴いた人
「ピアノがこうして生き返っているというのはすごく感動した」
「すごく響いていたし、深い音だと思った」

■演奏した松沢ひまりさん(武生西小学校6年生)
「被災地の方にもきれいな音色が届くといいなと思って演奏した。今までで一番気持ちを込めて弾けたかなと思う」

ピアノは同寺の本堂に設置され、誰でも気軽に演奏できるようになっていて、山口住職はきれいな音色を聞いて、能登半島地震のことを忘れないでほしいと話しています。

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