×

【気象解説】台風10号の影響は?今後の進路のカギが“偏西風” 台風接近前30日から雨強まる 福島県

2024年8月28日 19:14
【気象解説】台風10号の影響は?今後の進路のカギが“偏西風” 台風接近前30日から雨強まる 福島県

28日の県内は、気温の上昇などによって大気の状態が不安定となっています。念のため、この後も天気の急変にはお気を付けください。

台風10号 30日にかけて九州へ上陸

非常に強い台風10号は、北へゆっくり進んでいます。勢力を維持したまま、30日にかけて九州へ上陸し、西日本をゆっくり横断する可能性があります。

31日土曜日までは、予報円が比較的小さく、進路や速度の予想が固まりつつありますが、その先の予報円はまだ大きく、依然として幅がある状況です。東北に予報円がかかっているのは、2日月曜日と、27日の予想よりも更に接近のタイミングが遅くなりました。

台風の進路は?カギを握る“偏西風”

なぜ進路の予想がこんなに変わりやすいのかというと、台風の進路を決めるカギを握っているのが、上空の偏西風です。偏西風とは地球規模で帯状に吹いている風のことです。

31日土曜日の予想天気図をみると、台風は自力で動けないので、偏西風などの周囲の風に流されて進みます。

この偏西風に台風が乗るかどうかで、台風の進路や速度ががらりと変わります。

土曜日に台風が偏西風に乗れば、あっという間にスピードを上げて、土曜日の日中から日曜日の午前にかけて、東北へ接近・横断する可能性があります。

その場合、県内でも土曜日を中心に雨や風の影響が大きくなる可能性があります。

一方で、偏西風になかなか乗らない場合は、動きが遅いままで、県内への接近のタイミングも遅くなりそうです。

偏西風に早く乗る場合も、なかなか乗らない場合も台風が県内へ近づく頃には、台風の勢力自体は今より落ちている予想です。

台風接近前から大雨のおそれ

ただ、注意しなければならないのは台風の接近前から大雨のおそれがあることです。

その後も、台風の接近が遅れるほど間接的な影響が長引くおそれがあり、大雨に油断が出来ません。

雨の降り方ですが、しとしと降り続く雨ではなく、短い時間でザッと激しく降るような降り方になりそうです。

1時間降水量を詳しく

ここで、1時間降水量について詳しくお伝えします。よく1時間に〇ミリの雨などお伝えすることがありますが、それは具体的にどんな雨なのかを見ていきます。

まずは1時間に30~50ミリの雨を激しい雨と表現します。バケツをひっくり返したような降り方で、道路は川のようになるおそれがあります。さらに上の段階、50ミリ~80ミリの雨になると非常に激しい雨といいます。

1時間に60ミリの雨の様子をみると、水しぶきであたり一面が白っぽくなり、車の運転は危険になると言われています。

この先台風の影響もあって、このような雨がいつ起こってもおかしくありません。

台風接近前の30日から雨強まる

週間予報をみますと、台風接近前の30日から各地雨が強まりますが、中通り浜通り中心に大雨のおそれがあります。その後、土日は3地方とも警報級のおそれがあります。

週明けも雨マークが残っています。台風の進路次第で、週明けの雨の降り方も予想も変わりそうです。

また、雨が降りやすいですが、台風が運んでくる温かく湿った空気によって蒸し暑さも続きそうです。

最終更新日:2024年8月28日 20:49
福島中央テレビのニュース