「車内には絶対に放置しないで」スマホやモバイルバッテリー 出火のおそれも 夏場は特に注意
私たちの生活に欠かせなくなったスマートフォンやモバイルバッテリー。こうした製品に搭載されているのがリチウムイオン電池です。
何度も充電して使える、その便利さから普及が進んでいますが、高温の場所に長時間放置すると、出火のおそれがあるんです。
夏ならではの電化製品の注意点をまとめました。
夏も本格化し、連日、暑い日が続く県内。
暑さをやわらげる、エアコンや扇風機は、熱中症を予防するためにも、欠かせなくなっています。
ただ、それが古く、異常に気付かず使ってしまうと…部品の経年劣化で発火するおそれも。
これは、NITEが行った実験映像ですが、実際に起きている例もあり、消防が注意を呼びかけています。
■郡山消防本部 菊地 郁 総消防司令補
「部品が劣化し、使用を続けますとそこから発火・出火し火災に至るというケースがあります」
一方、最近、普及している、あの電化製品も事故の報告があがっています。
それは、スマートフォンの充電などができるモバイルバッテリーです。
その便利さから、多くの人が持ち歩いていますが、中に入っている「リチウムイオン電池」は扱い方を間違えると危険なんです。
■郡山消防本部 菊地 郁 総消防司令補
「リチウムイオン電池は強い衝撃、あとは高温に弱いと言われています。高温下の中にリチウムイオン電池を入れておきますと、出火したというケースもあります」
炎天下の車内に長時間モバイルバッテリーを置き忘れた…そんなことになったら、大変です。
夏場は80度にも達するという、車のダッシュボード。
今回、郡山消防本部協力のもと、高温状態で、モバイルバッテリーはどうなるのか実験してみました。※消防監修のもと安全な環境で撮影しています※
まずは、モバイルバッテリーをガスコンロの上で熱していきます。熱し始めて、およそ2分、白い煙が出始めました。
すると、5分後には形が変わり…熱してからおよそ8分、最後は、はじけ飛びました。
モバイルバッテリーに使われている「リチウムイオン電池」は、スマートフォンなどにも使われています。
そのため、スマートフォンも高温の場所に長時間置いていると、今回の実験のように、燃えてしまう可能性があります。
実際、郡山消防本部管内では、車内に放置していたモバイルバッテリーが出火した例も確認されていて、特に夏場は注意が必要です。
■郡山消防本部 菊地 郁 総消防司令補
「モバイルバッテリーに関しましては高温に弱いというのがありますので、車内には絶対に放置しない。説明書にも書いてありますので説明書を読んでその通り使用していただければよいと思います」
ごみ収集車が出火した例などリチウムイオン電池が原因の火災は、全国的にも問題となっています。
実験では、かなり激しく燃えていましたが、火がおさまった後も燃えかすは、相当な熱を持っていたということです。
なお、物を大切に長く使うのは大事なことですが、電化製品にも寿命があります。異常がみられたら、直ちに使用を中止するようにしてください。