【身体汚染、放射性物質含む水の漏えい、停電、処理水放出中段…トラブル未然防止へ】東京電力が64%の作業手順を改善…全作業点検終了は6月1週目の見込み【福島県】
福島第一原発で相次いだトラブルを受けて進められている作業点検のうち、東京電力は6割あまりの作業で手順の改善を実施したと明らかにしました。
福島第一原発ではこれまで放射性物質を含む水が建屋から漏れ出すなどのトラブルが相次いでいました。去年の10月、作業員5人が放射性物質を含む液体を浴びるトラブルが発生し、このうち2人が入院しました。
今年2月には、汚染水を浄化する装置から放射性物質を含む水が漏えいするトラブル。
4月には掘削作業中に電源のケーブルを傷つけたことで停電が発生し、処理水の海洋放出が約6時間半にわたり中断する事態となりました。
東京電力は5月1日からすべての作業の手順や現場の安全確認などを進めていました。東京電力によりますと5月30日午前までに点検が終わったおよそ890件のうち64パーセントにあたるおよそ570件で作業員の感電や身体汚染の防止、外部へ汚染水が漏れないようにするためなどの手順の改善を実施したということです。重大な見直しが必要なものは確認されなかったとして、点検が終わった作業については順次再開しています。点検対象の総数は950件ほどで、6月1週目に終了する見込みだということです。