ことし、福岡県内ではニセ電話詐欺の被害が3年連続で増加しています。15日、北九州市では年金支給日に合わせて高齢者に向けて被害防止の啓発が行われました。

2か月に一度の年金支給日の15日、北九州市小倉北区ではDJポリスが次のように呼びかけました。

■DJポリス
「電話でお金はすべて詐欺です。不審な電話があった際には1人で悩まず、家族や友人、警察そして消費生活センターに相談しましょう。」

ニセ電話詐欺被害防止の啓発活動は、被害に遭うことが多い高齢者が金融機関に集まる年金支給日に合わせて行われました。警察官や消費生活センターの職員がチラシを配って、注意を呼びかけたり不安なことがないか聞いたりしていました。

■70代
「今おまわりさんに以前、荷物が付きましたとLINEが来たが、それは詐欺だから見なくていいと言われて、返信したら大変なことになると教えてもらった。」

■70代
「なるべく自分で気をつけて変な電話に出ないように。それぐらい気をつけておかないと、年金は減る一方ですよ。」

■小倉北警察署 生活安全課・沖 則行 課長
「自分は被害にわない、大丈夫と思わずに、自分もだまされるかもしれないという危機感を持ってほしい。」

警察は、電話でお金の話は詐欺ということを家族や地域で共有し、被害防止に努めてほしいと呼びかけています。

福岡県内のニセ電話詐欺の被害状況です。去年11月までの被害は323件、被害額がおよそ7億9130万円でした。ことしは被害件数が513件、被害額が10億4210万円と大幅に増加しています。

警察は、新型コロナウイルスの規制緩和で外出しやすくなったことが被害増加の要因の1つとみています。

ニセ電話詐欺の手口は日々巧妙化していて、警察は、電話でお金の話があった時はすべて詐欺を疑って無視をする、もしくは周囲に相談するよう呼びかけています。