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“初冬の寒さ”到来 高値続いた野菜に変化 薬不足深刻もインフルエンザ「12月ピークか」

2023年11月10日 18:02
“初冬の寒さ”到来 高値続いた野菜に変化 薬不足深刻もインフルエンザ「12月ピークか」
野菜安く 薬不足深刻もインフル増加

11月になっても気温の高い日が続いていましたが、10日を境に、この季節らしい肌寒さとなりそうです。インフルエンザ患者は増加傾向となっていて、専門家は「12月中にピークを迎える可能性がある」と指摘しています。

11月10日の日中は雨となった福岡市の様子です。福岡管区気象台によりますと、最高気温は前日よりも4℃低い20.8℃と、ほぼ平年並みとなりました。

10日の雨を境に今後、強い寒気が流れ込む影響で、気温がぐっと下がる予想です。

本格的な寒さが近づくなか、これまで高値が続いていた野菜には“ある変化”がありました。

■元木寛人キャスター
「こちら大分県産の白菜はこのサイズで1玉213円、熊本産の大根は1本188円と、先月に比べてかなり安くなっています。」

10月は1玉410円だった白菜が1玉213円に、1本289円だった大根は188円になっていました。

ここまで安くなったワケを聞きました。

■かいぶつくん薬院店・篠原加代子 店長
「先週くらいまでは信州産とかの白菜だったので。いまは大分・熊本・福岡からも出ていますし、九州全部から野菜が来ます。そうすると、どんどん(値段が)下がっていきます。」

これまでは季節外れの暑さで収穫量が減った野菜を、九州以外の地域から仕入れていたため、運送費などがかさみ、高値となっていました。

■元木キャスター
「いま運ばれているのは、九州産の白菜ですね。」

ここ2・3日は九州産の仕入れが増えてきたことで、値段が下がってきたといいます。

■篠原店長
「今から鍋物シーズンですし、おでんでも煮物でも、今からは期待が出来ると思います。」

一方で、深刻な事態に悩まされているところもあります。

■有限会社ファルマウ二オン 薬剤師・島田卓二さん
「 薬が全然足りていませんね。」

福岡市博多区の小児科に併設されている調剤薬局では、ことし7月の開局当初からせき止め薬や、たんをきる薬、解熱剤などが不足しています。

これから寒くなると、小児科からの需要も増えそうですが、対応策について聞きました。

■島田さん
「(子ども用に)大人用の薬を錠剤であれば潰して粉状にする。カプセルの薬だとカプセルを外して粉状にしてお渡しすることをやっています。」
■元木キャスター
「こういったことはよくされる?」
■島田さん
「あまりないですね。 」
■元木キャスター
「こういったことをせざるを得ない?」
■島田さん
「これ以外に薬が準備できない。」

原因は、一部薬品メーカーの不祥事による出荷制限や、新型コロナウイルスの影響で供給が追いついていないためとみられています。

■島田さん
「薬がないという状況でお子さんやそのご両親、ご迷惑をおかけすると思って、大変心苦しいです。」

こうしたなかでこれからの時期、心配なのは、インフルエンザの流行です。福岡県によりますと、11月5日までの1週間で、インフルエンザの感染者は1医療機関あたり22.29人でした。前の週と比べて1.09倍で、6週連続で注意報が発表されています。

感染症に詳しい専門家は、次のように述べます。

■長崎大学病院・森内浩幸 教授
「今の状況を野放しにしていると、年末年始まで待たずに12月中にでもピークを迎える可能性があると思います。まず一番大事なことは、症状があったら家にじっとしているということです。ちょっとくらいの症状だったらと、学校に行ったり保育園に預けたりということは、基本良くないですね。」

これから来週にかけて次第に気温が下がり冬らしい寒さとなる中、手洗い・うがいなどの基本的な感染防止対策の徹底が必要です。

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