【東海大福岡高いじめ】背景・学校の対応が適切だったか分析が不十分と判断 県が再調査へ 母「原因をきちんと認定して」
遺族の思いは届くのでしょうか。福岡県宗像市の私立高校に通う男子生徒がいじめなどを訴える遺書を残して自殺した問題です。福岡県は学校側とは別に自殺の原因について調査を行うことを決めました。
この問題は2021年3月、東海大学付属福岡高校2年の侑大(ゆうだい)さん(当時17)がいじめなどを訴える遺書を残して自殺したものです。
学校が設置した第三者委員会は、侑大さんが剣道部の上級生から性的な被害を受けたことなど、10の行為をいじめと認定した一方、自殺の直接的な原因は特定できないと結論づけています。
これに対し、侑大さんの母親は、学校側とは別に調査を行うよう県に求めていました。
■侑大さんの母親
「どんないじめがあったのか、その時にそこにいた部員、顧問(監督)だったり。指導がどういうふうにされていたのか、されていなかったのか。事実が知りたい。」
県は弁護士や臨床心理士などによる再調査を行うことを決めました。
その理由について、事実関係が十分に明確になっていないことや、学校の再発防止策について再検討の余地があることなどを挙げています。
特にいじめに関しては記述が少なく、背景や学校の対応が適切だったかの分析も十分ではないと判断したということです。
侑大さんの母親は再調査の決定を評価した上で「事実関係をより一層明らかにしていただき、侑大が死を選ばないといけなかった原因をきちんと認定していただきたい」とコメントしています。