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「私と働くなら家族と決別を」「子どもおらんから」“パワハラ発言”宮若市長おおむね認める 福岡

2023年11月28日 17:29
「私と働くなら家族と決別を」「子どもおらんから」“パワハラ発言”宮若市長おおむね認める 福岡

福岡県宮若市の塩川秀敏市長の発言が“パワハラ”にあたるとして、複数の職員が改善を申し立てていることが分かりました。塩川市長は取材に対し、発言をおおむね認めています。

11月28日午前、福岡県宮若市の塩川秀敏市長は報道陣の取材に応じました。

■宮若市・塩川秀敏 市長
「本人がそう感じているのなら、謝罪をしたりおわびせないかんし。」

“パワハラ”とされる発言についておおむね事実と認め、当事者が不快に思ったのならば謝罪すると話しました。

■職員
「旧友の方とお会いするところで、運転手として行ったらやっぱり。」
■塩川市長
「運転手やったら自分のスマホ見るんか?」
■職員
「すみません。」
■塩川市長
「おおぉ?すみませんですむか!」
■職員
「すみません。」

映像には、車内に怒号が響く様子が映っています。市長が公務で知人が経営する商店を訪ねた際、同行した職員の態度に腹を立てたとされています。

また、別の男性職員に対し「辞めろ」などと、繰り返し発言する音声データも残っていました。

■塩川市長
「だからそげんなるったい!いま失敗してガンガン言われたほうがいい。それに耐えきらんかったら辞めろ!」
■職員
「辞めろはダメですよ、発言として。辞めろって言ったらいけんじゃないですか。」
■塩川市長
「何で?」
■職員
「辞めろということは、仕事辞めろっていう話なんでしょ?」
■塩川市長
「この役を務まらんやつは辞めるしかなかろう。俺はこの2人を選んで決めたから、何とか育てないかんと思うて。本当につまらんこと、小学生みたいなことをずっと言うてきた。」
■職員
「そういう小学生みたいなって失礼じゃないですか。」
■塩川市長
「失礼でも何でもない!その通りだ!」

職員の権利保護にあたる宮若市の公平委員会に、複数の職員が申し立てた“パワハラなどとされる発言”は、あわせて9件に及んでいます。

市長室に呼び出した幹部職員の男性に対しては「私と働くのであれば、家族と決別するよう家族に伝えなさい」、未婚の女性職員に対しては「あんたは子どもがおらんから親の気持ちが分からんだろう」といった市長の発言も、申し立てには含まれていました。

【相手がどう感じるかを大事にしたい】

■塩川市長
「こうあってもらいたいとの願いで言っているわけですから。相手が“パワハラ”ととれば“パワハラ”。僕はあくまでも“パワハラ”・“セクハラ”に関して、相手がどう感じるかを大事にしたい。」

【権力者が公開で叱責はパワハラ】

ハラスメント問題に詳しい弁護士は、次のように述べます。

■ハラスメント問題に詳しい・井下顕 弁護士
「いわば最も権力を持った人間がそういった人格非難にわたる発言を行ったり、衆目の面前で公開叱責を行うことは“パワハラ”と言われても仕方ない。トップがこういう発言をするというのではとても問題があると言いますか、“パワハラ”として是正されなくてはいけないだろうと思います。」

【市民の反応は】

市民からは、批判の声が聞かれました。

■市民(60代)
「ちょっとひどいですね。情けない気持ちもあります。」

■市民(60代)
「だめなことですよね、そういうことがあること自体が。“長”でありながら、職員の方も働きにくいでしょうしね。」

【市長や職員に聞き取りへ】

市の公平委員会は今後、職員や市長の聞き取りを行い、事実関係が認められた場合、市長に対し改善指導の文書を提出することにしています。

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