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完売も!消防隊員が使用した防火服のリメイク商品販売 人気のワケは 福岡県飯塚市

2023年11月23日 17:27
完売も!消防隊員が使用した防火服のリメイク商品販売 人気のワケは 福岡県飯塚市
消防隊員が使用した防火服リメイク商品販売

手に持っているのは、消防隊員が実際に使っていた防火服をリメイクしたトートバッグです。通常は廃棄処分されるという防火服ですが、リメイク商品の販売が始まると、完売するほどの人気ぶりです。

茶色い生地やオレンジのラインが特徴的な巾着袋に、ワンポイントが入った鍋敷きまで、ズラーッと並んだ商品は、“あるもの”が素材となっています。

■吉原美樹 記者
「私がいまかけているトートバッグなんですが、実は消防の防火服をリメイクしたものです。」

消防隊員が消火活動に出動する際、身を守るために着用にする、防火服です。

福岡県飯塚市の大型商業施設では、11月23日から期間限定で、防火服をリメイクした商品が販売されています。

早速、ブースに立ち寄る買い物客の姿がありました。

■買い物客
「これ目当てに来ました。生地が厚めで、長く使えそうな素材が一番いいなと思って。見た目もかっこいい感じなので。」

リメイクを手がけているのは、障害のある人たちの就労支援施設です。

入所している人たちが、一つ一つ丁寧に作っていました。

■スタッフ
「結構大きめですね。ベルトもそのまま。前のボタンもそのまま残して。」

素材を生かしたつくりの商品は、全部で10種類以上あります。一番人気は『飯塚消防』の文字がポイントのトートバッグです。

防火服には火に強く強度のある『アラミド繊維』という素材が主に使われていますが、数年間使用すると、新しいものに買い換えられ、古いものは廃棄されます。

そこで飯塚地区消防本部が“もったいない”という思いから、再利用してくれるところに寄付する取り組みを始めたといいます。

ただ、防火服のリメイクには難しさもあります。

■作っている人(20代)
「太いところがあるので、そこが縫いにくいから、たまに失敗したりとかもあります。」

頑丈で分厚い素材のため、切るだけでも一苦労です。スムーズに作業は進みません。

こうして時間をかけ完成した商品を10月、地元のイベントで初めて販売したところ、完売しました。その後も、施設を訪ねてきて購入する人もいるほどの人気です。

■作っている人(10代)
「とてもうれしいです。いろんなものを作ってお客様に使っていただければうれしい。」

■サポートセンターありがとう・中島聖治さん
「ここまで反響があるとは、正直びっくりしています。」

人気の高まりで、23日から2回目の販売が始まりました。廃棄処分されるはずだった防火服が生まれ変わり、新たなカタチとなって、多くの人たちを魅了しています。

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