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部活動の地域移行 今後の課題は講師・備品・会場にかかる費用負担 北九州市

2023年11月16日 17:41
部活動の地域移行 今後の課題は講師・備品・会場にかかる費用負担 北九州市
部活動の地域移行で課題も

部活動問題の解決策の一つとして、子どもたちの運動の機会を地域で担おうという試みが、北九州市で始まっています。そこにはどんな課題があるのでしょうか。

■重信奈央記者
「日曜日の午前中、子どもたちが走り込みを行っています。部活動ではなく地域クラブなんです。」

10月、北九州市立高見中学校の体育館で行われていたのは、地域バスケクラブです。

休日に子どもたちに運動の機会を設けようというもので、部活動に所属しているかどうかは関係なく、八幡東区内の中学生ならだれでも参加できます。この日は、4つの中学校の生徒が練習していました。

■コーチ
「ディフェンスが大きかったら投げられないから、自分で動いて(投げる)。」

指導しているのは、バスケット歴20年ほどの社会人コーチです。パスやドリブル、シュートなど、一つ一つの動きを専門的に指導しています。

■大蔵中1年・清原颯甫さん
「部活だったら基礎はあまりしないで難しいところからするけれど、このクラブなら基礎からできるのでとてもうれしいです。」

■中央中3年・田中健さん
「部活はもう引退していて、高校でもバスケットをするので、慣れておいたほうがいいかなと思って。」

少子化による生徒の減少や教員の働き方改革などを背景に、国は学校の部活動を地域の取り組みに移行することを目指しています。

北九州市はそのモデル事業として国から委託を受け、10月、NPO法人の運営で地域クラブをスタートさせました。

モデル事業期間中の来年2月までは国から委託金が出るため、生徒側の負担はありませんが、それ以降も運営していくには“課題”があるといいます。

■北九州市教育委員会・野田久敏課長
「今後、地域クラブとなると、講師料や備品費、会場の使用料など、負担金をどう考えていくのか課題として挙がってくると思う。」

地域が担うクラブ活動の必要性は高まりつつも、こうした課題をどう解決していくのか模索が続きます。

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