被爆者で元サッカー日本代表・下村幸男さん 「日本の良さを世界に」【NEVER AGAIN・折り鶴プロジェクト】
広島テレビの被爆80年に向けた取り組み『ネバーアゲイン』のひとつ「折り鶴プロジェクト」。被爆を乗りこえ、サッカー日本代表として活躍した下村幸男さんの思いです。
修道高校サッカー班出身、下村幸男(しもむら・さちお)さん92歳です。現役時代は、ゴールキーパーとして日本代表に選ばれたほか、代表チームの監督も務めました。
■下村幸男さん
「戦後の人生の始まりも、ある意味サッカーみたいなものもあるので。修道のグラウンドで、サッカーに出会ったのがすべてですね。」
下村さんは、爆心地から1キロの地点で閃光を見ました。木陰にいたため、大きなケガはありませんでしたが、一緒にいた同級生の大半は、なくなりました。
戦後、無気力な日々を過ごしていた時、目にした「サッカー」。戦争に奪われた青春を取り戻したいと、仲間と練習に打ち込み、生きる希望となりました。
下村さんも出場した高校サッカー選手権。2024年の広島県大会決勝は、平和の願いが込められたエディオンピースウイング広島で行われます。
■下村幸男さん
「すごいなあ。考えられないなあ。こんなところで高校のサッカーもするとは。選手は、やりがいがあるでしょうね。」
戦後、高校サッカーで人生が変わった下村さんが、折り鶴に込めたメッセージとは。
■下村幸男さん
「私にとって今の日本は、本当に平和。世界を見た時に何か所か戦争をしているので、この日本の良さを、なんとかそういった国に広げていけたらいいんじゃないかな。」