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最高位の父と日本一の息子 切磋琢磨で『剣道』を極める最強親子とは…!?【アナたにプレゼン・テレビ派】

2024年9月13日 7:00
最高位の父と日本一の息子 切磋琢磨で『剣道』を極める最強親子とは…!?【アナたにプレゼン・テレビ派】

広島テレビのアナウンサーが、気になるテーマを自ら取材して、お伝えする『アナたにプレゼン』。有田優理香アナウンサーが、日本の伝統的な剣術武道『剣道』の魅力をプレゼンします。

『剣道』は竹刀を用いて、一対一で行う打突試合競技です。ただ競うだけでなく、稽古を続けることによって心身を鍛錬し、人間形成を目指す武道です。

広島県警の棗田英雄さんに教えてもらいながら、初心者の有田アナが体験してきました。

■広島県警 棗田英雄さん
「正面から自分の間合いのところまで詰めていって、ここっていったところで、振りかぶって正面を「面」。試合で「一本」になる技があるんですけど、それは姿勢が崩れたら「一本」ならないんですよ。」

有田アナは体験を通して、竹刀の握り方1つで「基本は大事」ということも教わり、英雄さんは「試合のスピード感の中でも、基本を大事にしている」と話していました。

広島には、剣道で切磋琢磨している最強の親子がいます。先ほど有田アナに稽古をつけた広島県警の棗田英雄さんと、同じく広島県警の棗田龍介さんです。24歳の龍介さんは、2023年11月に行われた全日本選手権に初出場し、広島県代表として初の優勝を飾りました。

■棗田龍介さん
「小学生の頃から父親だったり家族だったり、いろんな方に支えてもらいながらの練習だったので、本当に周りの方に支えていただいたおかげだなという風に思います。」

指導するのは、父で広島県警主任師範の棗田英雄さんです。2024年5月に最高位の八段を取得しました。

■広島県警主任師範 棗田英雄さん
「息子も剣道始めて、日本でもトップレベルの選手になってきてるといったところもあったりして。彼の成長する姿を見てですね、いや私もやっぱ八段も頑張らないといけないなみたいなところもありました。」

技を磨いて道を極めていく棗田さん親子の強さのヒミツに迫ります。まずは、息子の龍介さんです。万能型で日本一強い剣士の得意技は「面」だそうです。「面」の重みだけでなく、打つ前から迫力に圧倒されます。どのようなことを意識して「面」を打っているのかを聞いてみました。

■棗田龍介さん
「面を打つときはなるべく構えて、技を出す前は大きな声を出して、間合いに入ってからは、迷うことなく最後まで打ち切ることを意識しています。」

龍介さんが剣道を始めたのは姉の影響で、小学1年生頃でした。当時は、剣道自体が嫌いな状態からのスタートで、道場に入る前から泣いて「本当にやりたくない」と振り返っていました。インタビューの中でも「嫌い」というワードが何度も出て、父の英雄さんがが少し苦笑いしていました。

そこで父・英雄さんは、なんとか剣道をやめないように『ご褒美大作戦』として、勝ったらゲームのカセットを買うことにしました。これが龍介さんのモチベーションになり、優勝した試合の日は、終了後すぐにお店に行き、ゲーム機持参でカセットを買ってもらい、そのままゲームを始めたそうです。この小さな幸せが剣道に向き合う力に変わっていき、試合に勝つ喜びに繋がっていったということです。大人になった今は、逆に龍介さんから感謝の気持ちを英雄さんに伝えるために、プレゼントを贈っているそうです。

続いては、父・英雄さんの強さのヒミツです。先述のように、2024年5月に剣道の最高位八段を取得しました。八段は技術だけではなく、精神力や礼儀作法も審査されます。また、誰でも受審できるのではなく、年齢制限や段位に応じた修行など時間が必要となります。最高位八段は、七段受有後10年以上修行し、かつ46歳以上の人が受審することができます。人生を剣道に捧げるぐらい真剣に向き合わないと取得できない段位です。

2023年度の剣道八段の合格率を見ると、0.6%でした。合格者数も30人ですが、受審者は4000人を超えていました。英雄さんは、46歳からチャレンジして、13回目で合格しました。

その原動力になっていたのが息子・龍介さんの存在で、2023年の日本一の姿を見て、自分も頑張らないといけないと、大きなエネルギーになったそうです。

今後、英雄さんは「剣道への恩返し」として後継者の育成を、そして龍介さんは「世界大会出場」を目指して技を磨いていきます。これからも道を極める棗田さん親子から、目が離せません。

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