西日本豪雨乗り越え 呉市の医師が「医療功労賞」を受賞
長年、地域医療の発展に貢献した人を称える賞に呉市の医師が選ばれました。西日本豪雨の壊滅的な被害を乗り越え、患者と向き合う67歳の医師です。地域の医療の発展に長年貢献した人をたたえる「医療功労賞」。広島県からは、呉市安浦町の医師西田和郎さんが選ばれ、1月30日に表彰されました。
■西田医院 西田和郎 院長
「なんで私が選ばれたんだろうっていう感覚でしたけども、昔ほどアクティブには動けなくなってきているんですけど、体の続く限り頑張っていきたいと思います」
呉市安浦町の「西田医院」で院長を務める西田さん。医院は祖父の代から100年以上地域の医療を支えてきましたが、6年前に突然、危機が訪れます。2018年の西日本豪雨です。「西田医院」も大きな被害を受け、診療はストップ。
■西田医院 西田和郎 院長
「水害の時は水がここまで入りましてカルテの棚とか薬の棚とか全部浸かって機械も全部使えなくなりました」
(西田医院撮影)
当時、医院の周辺を撮影した映像です。一帯は泥水に浸かり、建物は高さ1.2メートルまで浸水しました。
■西田医院 西田和郎 院長
「再開は難しいかなっていう気になりましたよね。閉院かなあとか思ったりもしましたけど」
しかし、2日後には、診察を再開しました。
■当時診察に訪れた人
「頑張っちゃったですよすぐ(医院を)開けてね。先生頼りに生きてるでしょうじゃけえ嬉しかったですね」
■西田医院 西田和郎 院長
「ここで安心して暮らせるような医療を提供していきたい。1人で暮らしてる老人とかも結構多いんで、救いになりたいなと」
災害を乗り越え、一人一人の患者と向き合う西田さん。今回の受賞を励みに、これからもまちの医療を支え続けます。
【2024年1月30日 放送】