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「実名報道は避けて」助成金不適切受給でTV局と子会社幹部の発言メモ 県は4月に否定

2023年10月20日 18:09
「実名報道は避けて」助成金不適切受給でTV局と子会社幹部の発言メモ 県は4月に否定

熊本県の旅行支援事業をめぐる助成金の不適切な受給問題で20日、新たな動きがありました。

これは、今年1月に、TKUヒューマンとTKUテレビ熊本、事業の事務局を担うJTBが協議した内容を記したというメモ。熊本市電の周遊券を使ったTKUヒューマンの旅行商品が、県から不適切と指摘された後のやり取りとみられます。

「マスコミの実名報道は絶対に避けて欲しい」
「今の話をお約束いただけるようであれば自主返納する意向」

発言したとされるのは、TKUやTKUヒューマンの幹部。

こちらは、協議の後、県の担当課が作成した行政文書です。
TKUヒューマンが販売した旅行商品に不適切な運用があったことや、TKUヒューマンの社名を公表しないことを条件に助成金を返納すると申入れがあったことを県の幹部に報告しています。報告先には知事や副知事の名前も。

これらの資料は、一連の問題で報道機関に対し「外部通報」を行った通報者の代理人弁護士が、第三者調査委員会に提出したものです。

弁護士はこのほか、TKUヒューマンの旅行商品に関して、県の担当課の上司が部下に不適切な行為の見逃しを促したり、返還額の減額を求めたりしたことが伺える打ち合わせを録音した音声メモも提出しています。

県は今年4月、TKUヒューマン側とJTBが協議したメモについて、「JTBの担当者の誤認で事実とは異なった情報」と説明。TKUヒューマン側から「社名非公表の申し入れはなかった」と否定しています。

また、蒲島熊本県知事も、4月の会見で同様に否定しています。

社名の非公表を求めたとされる資料が提出されたことについて、TKUヒューマンは「調査が行われているのでコメントは差し控える。調査に対しては真摯に対応する」、また、TKUは「特にコメントはない。第三者調査委員会の調査を静観している」としています。

この問題では、TKUヒューマンが販売したタクシー券を使った旅行商品に関する助成金の不適切受給の疑いや、県の幹部がこの疑いを見逃すよう指示したなどとする外部通報が報道機関に行われ、県が設置した第三者調査委員会が事実確認を進めています。

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