「前の駅までは正常」ブレーキきかず380m停車位置越える「ツタが原因の可能性」と説明
南阿蘇鉄道の立野駅で車両のブレーキがきかず、約380メートル通り過ぎた問題で、国の運輸安全委員会の調査官は17日も調査を行いました。南阿蘇鉄道は、調査に対し「ブレーキを作動させる装置にツタがからまったことが原因となった可能性がある」と説明しています。
この問題は、15日午前9時44分頃、立野駅で肥後大津駅発の南阿蘇鉄道の車両のブレーキがきかず、本来の停車位置から約380メートル先まで進んで止まったものです。車両は自然に減速して停車し、乗客と運転士あわせて約20人にけがはありませんでした。
国の運輸安全員会は、事故が発生するおそれがある重大インシデントとして、16日から事故調査官2人を派遣し、調査を行いました。
南阿蘇鉄道によりますと、16日に車両を立野駅に戻し点検したところ、ブレーキを作動させる装置にツタがからまっていたのが見つかり、取り除いた後は正常に作動することを確認したということです。また、車両の点検は毎日、運行前に運転士が点検をしていて、当日、立野駅の前の瀬田駅まではブレーキは正常に作動していたということです。
このため、南阿蘇鉄道は調査に対し「ブレーキを作動させる装置にツタがからまったことが原因となった可能性がある」と説明しているということです。運輸安全員会は、1年をめどに報告書をまとめる予定です。