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自治体職員 名札の表記変更 富山県内でも トラブル対策の側面も

2024年4月9日 19:22
自治体職員 名札の表記変更 富山県内でも トラブル対策の側面も

みなさん、お気付きでしょうか。県内の自治体で職員が身に着ける名札の表記をフルネームから名字だけの表記に変更する動きが広がっています。その背景とは。

魚津市役所です。職員が身に付けている名札をみると…大きなひらがなの文字。

魚津市は2024年1月4日から市長、副市長、教育長を除く全職員およそ350人の名札を、フルネームからひらがな表記の名字のみに変更しました。

県内市町村で、職員の名札をひらがな表記にしたのは初めてということです。

職員
「(以前は)ここに(顔)写真があって、フルネームが漢字で書いてありました」

変更する狙いについて、魚津市は職員のプライバシーを守り、迷惑行為などを未然に防ぐためと説明します。

近堂暢昭職員係長
「個人を特定されて、SNS等でトラブルになりかけたといいますか、知らない人から連絡が来たりとか、また窓口で個人を、名字・名前を見て『覚えたぞ』と、そういったようなことを実際言われたような職員もいたということなので」

全国各地でも、名札から職員の氏名をインターネットで検索して個人情報が特定されたり、迷惑行為につながったりする事例が報告されていて、市は、2023年秋に職員組合からの要望を受けて変更を決めたといいます。

職員
「『たなか』だけだったら、特に特定されることはないのかなという感じもするので、安心感はだいぶ変わったと思っています」

市民の反応は。

来庁者(女性)
「世間どこでも、病院関係とかでも、名前だけになっていたりするので、(顔)写真なくなったり、そういう流れになっているので、よろしいんじゃないでしょうか」

来庁者(男性)
「特に違和感ないです、むしろ、これからそういう時代になっていくんじゃないかなと思います」

名札の表記の見直しは県内の自治体で広がっています。

富山市は、以前から名字だけの表記で、高岡市は2023年10月にフルネームから名字だけの表記に変更しました。

また、4月1日からは滑川市、南砺市、上市町、入善町が名字だけの表記にしました。

県と8つの市町村は(射水市、氷見市、砺波市、黒部市、小矢部市、立山町、朝日町、舟橋村)、フルネームを表記しています。

近堂暢昭職員係長
「市の職員として立場が弱い部分があるので、職員の立場を守るためには、必要なことだったのかなと思います。(窓口の職場からは)安心できるようになったと聞いていますので、いろんな時代の流れに合わせてといいますか、柔軟に対応していけたらいいのかなと思います」

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