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ホタルイカ漁解禁 復旧半ばの水橋漁港大漁 漁業者「ほっとした」

2024年3月1日 11:08
ホタルイカ漁解禁 復旧半ばの水橋漁港大漁 漁業者「ほっとした」
能登半島地震から2か月となった1日、富山湾の春の風物詩ホタルイカ漁が解禁されました。

地震の影響で定置網が破損した富山市の水橋漁港では、漁師らが、一部の網を1日までに復旧させ、この日を迎えました。

冷たい雨が降る午前2時前、水橋漁港からは2隻の漁船が漁場へ出航しました。

永井聖志郎記者
「いま、ホタルイカ漁が始まりました。勢いよく定置網を引き上げています」

漁場は沖合およそ1キロの地点で、仕掛けた定置網に漁師たちが「たも網」を入れると青白く光輝くホタルイカがはっきりと姿を現しました。

能登半島地震から2か月。

漁師らは、険しい道のりを経てこの日を迎えました。

水橋漁民合同組合は地震で5つあるすべての定置網が破れたり、固定するための重りの石が失われたりしました。

組合はうち3つを1日までに復旧させ、 漁の解禁日に間に合わせました。

初日に水揚げされたホタルイカは比較的小ぶりですが、あわせて432キロと大漁で、漁師たちは喜びの声を上げました。

網を上げる漁師
「大漁でうれしいですね。上出来です」

漁港には早速、仲買人たちが集まりました。2023年に比べ水揚げが大幅に増え、浜値は、去年の3分の1程度で取引されました。

水橋漁民合同組合 安倍久智組合長
「無事間に合ってほっとした感じと、まだ残りの2か所も残っているので(今月中に)復旧も急ぎたい」

漁港には今も、地震のつめ跡が深く残ります。

荷さばき施設は、液状化現象で地盤が沈下するなど利用できる状態ではなく、1日は資材置き場で作業をしました。

安倍組合長
「電気関係が暗いなとあと海水でないのと、氷取りに行くの大変だなと。都合悪いところだらけなんですけど、一応作業できるっていうので本当に助かりました」

荷さばき施設の復旧には最短でも3年はかかる見通しで、定置網の復旧も含め多額の費用がかかりますが、水橋漁民協同組合の安倍組合長はホタルイカを楽しみに待つ被災者たちのためにも全力を尽くしたいと話します。

安倍組合長
「季節のものなので、ホタルイカを食べて、元気になってもらえればなと思ってます」

富山湾に春を告げるホタルイカ漁は、3月下旬から4月にかけ最盛期を迎えます。
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