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在来線乗り換え 見えた課題とは 北陸新幹線敦賀駅

2024年1月30日 19:46
在来線乗り換え 見えた課題とは 北陸新幹線敦賀駅

北陸新幹線の金沢と福井県敦賀の間の開業まであと50日を切りました。富山から関西・中京方面へ鉄道で行く場合、新たに敦賀駅で新幹線から在来線の特急に乗り換えることになります。1月18日に行われた乗り換えのシミュレーションでは、課題も見えてきました。

福井放送 川島秀成キャスター
「高さ377メートル幅312メートルの巨大な敦賀駅。開業に向けては乗り換えの利便性が大きなカギです」

敦賀駅の新幹線のホームは3階。北陸方面から来た場合3階のホームから2階にある改札口を通って1階の特急列車のホームに移動します。新幹線から在来線へ、スムーズな乗り換えが出来るかどうかがポイントです。

「ありがとうございます終点敦賀 終点敦賀です」

JR西日本は1月18日、敦賀駅で乗り換えのシミュレーションを行いました。乗客に見立てた社員ら900人が一斉に特急列車が停まるホームを目指します。

「在来線お乗り換えのお客様は、階段・エスカレーター・エレベーターご利用くださいまして、1つ下の階乗り換え案内口までお越しください」

この日の想定は、新幹線のほぼ全ての乗客が特急に乗り換えるというもの。3階から2階への4基のエスカレーターは人でごった返し、エレベーターもキャリーケースを抱えた乗客や車いすの乗客で長い列が出来ました。

川島秀成キャスター
「いま乗客役がどんどん降りてきました、周りの看板を見ながら、乗り換えを確認したり、中には電話をしながらの人も。本当のお客さんの雰囲気です」

しばらくすると…

川島秀成キャスター
「手元の時計で間もなく5分改札を抜けた乗客の皆さんがエスカレーターを待ってずらっと行列ができてしまっています。乗り換え想定は8分、今は5分が経過したところ。下のホームまでは40秒かかります」

改札口がある2階から1階へつなぐエスカレーター2基のうち、改札に近い方のエスカレーターが混雑し、流れが止まってしまいました。

関西方面に向かう「サンダーバード」と中京方面に向かう「しらさぎ」は同じホームに停車しています。JR西日本が公表している乗り換えの想定は8分ですがこの取材では全ての乗客が特急に乗り込むのに、13分かかりました。乗り遅れや列車の遅れが懸念されるなか、対策は。

JR西日本金沢支社 岡久資副支社長
「案内を充実させるとか、あるいはホームページに乗り換えの案内を掲載して、スムーズに乗り換えしていただけるようにしていくので、今後もかわりなく利用いただきたい」

金沢までの新幹線開業からまもなく9年。東京方面の鉄道利用は、開業前の3倍近くになりました。一方、関西・中京方面は金沢駅での乗り換えが必要となりました。乗り換える利用客には、駅のなかを急いで歩く手間や心理的負担が生じます。新幹線と在来線の乗り換えの負担感はおよそ30分の時間に相当するとも指摘されます。

北陸新幹線の敦賀開業は3月16日。今後は乗り換えが敦賀駅となります。心理的負担を少しでも減らすために。JR西日本は問題点を洗い出したうえで開業までに、さらに利便性を高めたいとしています。

サンダーバードとしらさぎは「全席指定」になるため、自由席を確保するのに通路を走るようなことは少なくなるとみられますが、お年寄りや子ども連れ、体の不自由な人などへの配慮が一層重要になると思います。

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