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「山と人をつなぐ」北アルプス水晶岳を目指して

2024年8月19日 20:34
「山と人をつなぐ」北アルプス水晶岳を目指して

登山道の維持や管理をテーマにお伝えしているシリーズ「山と人をつなぐ」です。3回にわたり、北アルプスの水晶岳を目指しながら登山道について考えるとともに、山の魅力をお伝えします。

数家キャスター「登山口の折立です。今回は北アルプスで最も深いところに位置する水晶岳を目指します。富山市の最高峰で2986メートルあります」

梅雨明け前の7月中旬、目指したのは水晶岳。3泊4日のコースです。

初日は、折立を出発し太郎兵衛平を越えて黒部川との合流地点、薬師沢小屋まで。2日目は、黒部川源流沿いに進む大東新道を経由し、露天風呂が楽しめる高天原山荘へ。3日目は、水晶小屋を経由して水晶岳へアタック。そこから下山して雲ノ平山荘まで。最終日は、一気に登山口の折立まで下山します。

今回はカメラマンとの2人旅。総行程およそ54kmに及ぶ北アルプスの奥山を堪能するルートです。初日は、雨が降ったり止んだりの天気。

数家「太郎兵衛平に到着しました。標高2330メートルです。ここは4つの登山道がクロスする、まさに登山道の交差点です」

折立からの登山道に、薬師岳に向かう登山道、薬師沢へ向かう登山道と、黒部五郎岳に向かう4つの登山道が交差しています。

薬師沢に向かう登山道は、富山県が管理しています。整備された木道は歩きやすく、高山植物を楽しむ余裕も生まれます。

数家「両側から川の流れの音が聞こえるようになりました。まもなく薬師沢出合いです。こちら側が薬師沢。そして、こちら側が黒部川源流です」
「薬師沢小屋に到着です。きょうはここまで撮影しながらおよそ9時間かかりました」

黒部川と薬師沢が合流する地点にある秘境の宿。川の流れる音がBGMです。

登山者「熊本からです」「えー!」「来るだけでも、もう1日がかり」
数家「登山道は一体、誰が維持・管理するのか?」
登山者「それは山小屋の人たちがすごく整備してもらっているから、我々は助かりますよね」
数家「実は富山県側の北アルプスも8月からいよいよ協力金制度が」
登山者「ああ、いいですね。やはり僕らは力では(協力)できないけど、気持ちをお金でどうにかできるものであればというところはありますよね」

黒部川源流は雨の後でしたが、水の透明度は高く、カメラを沈めてみると。(水中の様子)黒部の水は、薬師沢などいくつもの支流を集めてV字谷を深く刻みながら下流へと流れていきます。

2回目は、大東新道から日本一行きにくいといわれる高天原温泉へ向かうルートをたどります。

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