バス運転手退職で減便…退職理由は「拘束時間が長すぎる」運転手不足に悩むいま~いわくにバス~
岩国市内の路線バスなどを運行する「いわくにバス」は11月以降、運転手の退職に伴い一部路線の減便を行います。
運転手不足に悩む現状を知ってもらおうと、バス停に貼られた運転取り止めのお知らせには「拘束時間が長すぎる」などと運転手の退職の理由をあわせて記載しています。
岩国市役所前のバス停に貼られた「運転取り止め」のお知らせ、取り止めの理由を運転手の退職のためとし、退職の理由も書かれています。
「拘束時間が長すぎて自分の時間が取れない。子供にまだまだ金がかかる」
退職に至った、悲痛な声です。
いわくにバスによりますと、減便に至った現状をバスの利用客に説明するため、この退職の理由を記載したということです。
11月3日から土曜・日曜・祝日の5便が減便となったほか、12月から平日を含めてさらなる減便を予定しているということです。
運転手不足は、全国の路線バスで課題となっています。
いわくにバスではコロナ禍前に運転手はおよそ50人いましたが、ここ2~3年で10人程度が退職…平均年齢は56歳です。
運転手不足やコロナ禍に伴い、2019年におよそ120万kmだった運行距離は、去年、2割ほど少ないおよそ96万kmとなっています。
路線バスをめぐっては、来年、ドライバーの労働時間の規制などで運転手不足が進むとされるいわゆる「2024年問題」も控えていますが、いわくにバスでは今年度から、法改正後の基準を満たす勤務体制に順次、移行させているとしています。