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2度の酒蔵全壊を乗り越えて…もう一度「輪島の酒」を造りたい 8代目の挑戦に密着

2024年4月22日 9:39
2度の酒蔵全壊を乗り越えて…もう一度「輪島の酒」を造りたい 8代目の挑戦に密着

元日の地震で大きな被害を受けた輪島市の「中島酒造店」。
支援の輪が広がり再び酒造りを始めています。
再建へと歩み始めたこの3か月間を追いました。

タンクに注がれる醸造されたばかりの日本酒。

込められていたのは…

中島酒造店8代目・中島遼太郎さん:
「すっきりとした辛口で酒造りへのあくなき情熱と復興への思いです」

ことし1月。輪島市内でがれきの片づけに追われる1人の男性。中島遼太郎さん。明治から続く中島酒造店の8代目です。
中島さん:
「今まさに仕込みのためのお米を置いていた蔵、横は製造するための蔵、そこが全部潰れてしまっているので」

元日の地震で酒蔵は全壊し、数千本のお酒が下敷きに。
自宅も失いましたが、中島さんにはある思いが芽生えていました。

中島さん:
「先代のときも能登の震災で被災していて、やっぱり酒造りをやめれなかったんですね。その気持ちがやっと分かったかなっていう」

いまから17年前にも震度6強の地震で酒蔵が全壊した中島酒造店。
ことしの元日に再び被災したことで先代である亡き父の思いと自らの酒造りへの情熱に気づいたといいます。

中島さん:
「残せるお米があるのなら、ちょ っと助けてほしいっていうようにご相談させていただきまして」

あの酒米があれば再建への道が開けるかもしれない。
潰れた蔵から運び出したいと考えていたのはおよそ4トンのお米。
中島さんの思いに応えようと輪島を拠点に活動する災害ボランティアが力を貸してくれることになりました。

災害ボランティア・ 吉村誠司さん:
「ちょうど今はお酒を仕込んでいる時期だって言ってて、ああそうだったんだって言っててよっしゃこれは大切だと思ったのと」
「お米を出せれば、必ずこのお酒が復活すれば希望が見えてくると思ったし、やっぱこのそれを続けること大切だったんで」

「りょうちゃん、この奥におるんだっけ」
「この奥潜ってたらさ、向こうっ側ないんだわ。もう」
「ほんならジャッキ買って浮かせれば全然いける」

中の様子をうかがいながら少しずつ慎重に運び出されていくコメ袋。
ボランティアたちが連携し、ほとんどのお米を救い出すことができました。

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